• 不動産コラム
  • 2021/10/25 (更新日:)

注文住宅の坪単価とは?予算相場・費用の決め方を実例付きで解説

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注文住宅を検討される際に、「坪単価」で建築費用の高い安いを判断される方は少なくないのではないでしょうか。

実は坪単価は、ハウスメーカーによって計算方法が異なるなど様々は要因によって左右されます。予算で失敗しないためには、事前に坪単価についてきちんと知っておく必要があります。

そこで今回は、

  • 坪単価とは?
  • 注文住宅にかかる費用は坪単価だけをアテにしてはいけない?坪単価を見る際の注意点
  •  ハウスメーカー?それとも工務店?
  •  注文住宅にかかる費用を節約する方法は?
  •  無料資料請求を利用する

などについて書いていきます。ご参考になれば幸いです。

こちらの記事も参考にしていただけると幸いです。

注文住宅の価格相場はいくら?不動産別の費用・予算について解説

1、坪単価とは?

坪単価とは、1坪当たりの建築費がいくらかかるかを表すものです。一般的には、下記の式にて算出する事ができます。

「坪単価=本体価格÷延床面積(※1)

例えば、30坪の延床面積の家を建てた際に、本体価格が1,500万円の場合、坪単価は「1,500万円÷30坪=50万円」ということになります。

※1、延床面積とは、建物の各階の床面積の合計のことを言います。吹き抜け、玄関ポーチのような壁で囲まれていない部分は床面積に含まれません。しかし、階段については、1階、2階ともカウントされます。

2、注文住宅にかかる費用は坪単価だけをアテにしてはいけない?坪単価を見る際の注意点

注文住宅にかかる費用が高いか否かについて、坪単価だけを見て判断してしまう方は少なくありません。

ただ、注意が必要です。実は、広告に掲載されている坪単価は、その業者が想定した延床面積、間取りプラン、設備、建築材料などを基に算出されているケースが一般的で、実際に家を建てた場合の坪単価が異なるケースが一般的です。

この点を含め、ここでは坪単価で損しないためにおさえておくポイントを以下の通り挙げていきます。

  • (1)坪単価の計算基準は住宅メーカーによって異なる
  • (2)地域よって坪単価が変わる
  • (3)床面積が小さいほど坪単価が高くなる傾向がある
  • (4)仕様や設備のグレードによって坪単価が変わる
  • (5)家の形状によって坪単価が変わる
  • (6)本体価格(坪単価×延床面積)だけじゃない!注文住宅建築時にかかる費用

では、それぞれについて見てみましょう。

(1)坪単価の計算基準は住宅メーカーによって異なる

坪単価の計算基準は、住宅メーカーによって異なる場合があります。

大きく以下の2つの計算基準があります。

①延床面積で計算するケース

上記「1、坪単価とは」をご参照下さい。

②施工床面積で計算するケース

施工床面積とは、建築基準法では延床面積に含まれないバルコニーや吹抜けなども加わえた全ての面積の事を言います。 つまり、施工床面積は延床面積より大きくなります。

③シミュレーション

例えば、本体価格が2,400万円で、延床面積と施工床面積のそれぞれの坪単価を見てみましょう。

■延床面積30坪の場合

坪単価=2,400万円÷30坪=80万円

■施工床面積32坪の場合

坪単価=2,400万円÷32坪=75万円

上記のように、延床面積で計算するより、施工床面積で計算した場合の坪単価が安くなっています。坪単価の計算基準について、①と②どちらなのか住宅メーカーに確認するようにしましょう。

(2)地域よって坪単価が変わる

下記グラフは、住宅金融公庫の融資を受けて実際にハウスメーカーや工務店と契約した金額を、延床面積面積で割って算出した、注文住宅の坪単価をまとめたデータです。

ご確認頂ければ分かりますが、地域によって坪単価には大きな差があります。

最も坪単価が高い東京都の70万円超えに対して、宮崎県では40万円台となっています。

坪単価が高いか否かを判断するにあたっては地域性も加味して判断しましょう。

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出典:住宅金融支援機構の調査データ

(3)床面積が小さいほど坪単価が高くなる傾向がある

キッチン、バスやトイレなどの設備や仕様が同じであれば、延床面積が小さくなっても、坪単価は変わらないと思われる方は少なくないのではないでしょうか。実は、延床面積が小さくなれば坪単価が上がっていまいます。

何故ならば、延床面積が小さくなっても、

  • 設備機器や建築資材の運搬費
  • 仮設費用
  • 養成費
  • 人件費

などの費用は延床面積と比例して減るわけではないからです。

従って、広告で延床面積が40坪を基準にした坪単価が50万円だとした場合、自分が建てる家の延床面積が35坪で、全く同じ設備や間取りだとしても坪単価は50万円より高くなると思ってよいでしょう。

(4)仕様や設備のグレードによって坪単価が変わる

ハウスメーカーが定めている標準仕様の設備をグレードアップするにつれ、本体価格が高くなり、坪単価も高くなります。

あまり費用が高くなり予算オーバーにならないためには、グレードアップする項目の優先順位をつけておくとよいでしょう。

例えば来客した方向けに見栄えを重視したい場合、玄関まわり、リビングなどのグレードを上げて、あまりお客さんが入らないキッチン、トイレ、寝室などの箇所は標準仕様のままにするなどです。

(5)家の形状によって坪単価が変わる

広告に掲載しているモデルケースは、四角い形状の家が多いですが、建物は凸凹の場所が増えることによって、柱や壁の面積が増え、基礎工事や屋根の形状も複雑になり、

  • 工事費
  • 材料費

などの費用が増え、結果として本体価格の費用が高くなり、坪単価も高くなります。

(6)本体価格(坪単価×延床面積)だけじゃない!注文住宅建築時にかかる費用

注文住宅を建てるにあたって、かかる費用は上記「1、坪単価とは」で紹介した坪単価を基準に算出する本体価格だけではありません。その他に以下の費用がかかります。

  • ①建物本体以外の付帯工事費用
  • ②その他諸費用

では、それぞれについて見てみましょう。

①建物本体以外の付帯工事費用

建物本体以外の付帯工事費用は、一般的には総予算の15%を占めると言われています。 大きく以下の工事内容が含まれています。

  • 地盤改良工事
  • ガス水道電気引き込み工事
  • 外構工事
  • 証明・カーテン工事

など。付帯工事は「敷地の条件」や「計画内容」による増減が大きいため、少し余裕を持った資金計画をしておくといいでしょう。

②その他諸費用

その他の費用は一般的には総予算の15%程を占めると言われています。

大きく以下の費用が挙げられます。

  • 建築確認申請・検査などの手数料
  • 登記費用
  • 銀行ローンの手数料や保証料など
  • 火災保険
  • 引っ越し費用
  • 地鎮祭、上棟式などの祭事費用

など。

なお、設計事務所に依頼する場合、別途設計費用もかかることに注意しておきましょう。

注文住宅建築時の費用や予算の決め方などについて、詳しくは「注文住宅の予算の立て方と費用を節約する方法」をご参照下さい。

3、ハウスメーカー?それとも工務店?坪単価が安いのは?

ハウスメーカー?それとも工務店?どちらに依頼した方がいいかと悩まれている方も少なくないでしょう。以下ではそれぞれの特徴を記載していきますので、ご自身の状況に合せて選ばれると良いでしょう。

(1)ハウスメーカー

ハウスメーカーは、広告費、人件費や住宅展示場などのコストが住宅価格に上乗せされているため、価格が高めだと言われています。 地域や建築方法によって費用も異なりますが、東京の場合、一般的には大手ハウスメーカーの相場は、坪単価75万円前後ほどです。

比較的に予算の余裕があって、建築会社のブランドのこだわりがある方に適していると言えるでしょう。

(2)工務店

一方、工務店では、広告、販促にかける費用はハウスメーカーほど多くないため、ハウスメーカーと比較して価格が安い傾向があります。

また、工務店は地元密着型が多いため、地元での評判を大切にしています。施行、アフターサービスとも丁寧に対応しているというメリットがあります。

地域や建築方法によって費用も異なりますが、東京の場合、一般的には工務店の坪単価の相場は、坪単価40〜50万円前後が目安になるでしょう。

コストを抑えながらもこだわりの家を建てたい方には適していると言えるでしょう。

4、注文住宅にかかる費用を節約する方法は?

できるだけ予算をおさえられるよう、以下のポイントを参考に予算を節約してみて下さい。

  • (1)複数社に見積りを取得する
  • (2)仕様や設備のグレードにメリハリをつける
  • (3)複雑な形状の建物にしない
  • (4)間取りを工夫して壁の数を減らす
  • (5)水回りをできるだけ集中する

では、詳しくみていきましょう。

(1)複数社から見積りをもらう

同じ仕様や設備でも、建築会社の特徴などによって費用が異なります。同じ仕様と予算で複数社に見積りを依頼してみるとよいでしょう。

(2)仕様や設備のグレードにメリハリをつける

こだわりたい部分についてはお金をかけ、その他の部分については節約するようにしましょう。詳しくは上記「2−(4)仕様や設備のグレードによって坪単価が変わる」をご参照下さい。

(3)複雑な形状の建物にしない

上記「2—(5)家の形状によって坪単価が変わる」で記載したように、建物は凸凹の場所が増えることによって、柱や壁の面積が増え、基礎工事や屋根の形状も複雑になり、コストが高くかかります。

従って、コストを抑えるにはできるだけシンプルな形状にするといいでしょう。

(4)キッチン、バス、トイレなどの水回りをできるだけ集中する

キッチン、バス、トイレ、洗面所などの水回りをできるだけ集中させることによって、排水管の長さを短くすることができ、結果として材料費と工事費を安くする事が出来ます。

例えば、1階と2階にトイレがある場合、上下を同じ位置に配置することによってシンプルな構造となり、コストを安くおさえる事ができます。

(5)間取りを工夫して壁の数を減らす

間取りを工夫して壁の数を減らすだけで、人件費や材料費などを削減することが出来ます。

また、壁の数を減らすことで空間も大きく感じるというメリットがあります。

 

まとめ

今回は注文住宅の坪単価について書きましたがいかがでしたでしょうか。ご参考になれば幸いです。

こちらの記事も合わせてどうぞよろしくお願いいたします。

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