初めて土地の売却(売買)を検討されている方の中で、
- 土地を売りたいけどどのように進めたらいいのだろう?
- 土地をより高額で売るためにはどうしたらいいのだろう?
- 雑草だらけの土地をそのまま売りに出したら安くなるのかな?
- 家はもうかなり古いけど、古家つきで土地売れるかな?
など、どのように土地を売却したらいいのかと悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、数多くの不動産会社を見てきた当メディアが、「土地売買のプロセス」「より高く土地を売買するには?」「土地売却時のポイント失敗しない売却をするために注意すべきポイント」を解説します。
なお、より手間なく高く売却したいのであれば不動産売却査定サイトの活用がオススメです。
様々な売却査定サイトがありますが、その中でも不動産投資の教科書がオススメするのは、以下の大手6社が参画している「すまいValue
」です。
- 東急リバブル
- 住友不動産販売
- 野村の仲介
- 三井のリハウス
- 三菱地所ハウスネット
- 小田急不動産
目次
1、土地売却(売買)の流れ
土地売却の流れは大きく以下のようになります。
- 対象土地の相場を知る
- 対象土地の査定を依頼する
- 不動産仲介会社を選定し媒介契約を締結する
- 売却価格を決め売却活動を開始する
- 購入希望者と売買価格などの売買条件を交渉する
- 売買契約書を締結する
- 決済・土地を引き渡す
などです。
売却の流れのさらに詳しい内容については、以下を参考にしてみてください。
この記事では「相場の把握方法」から、「より高く売却するための方法」まで紹介しているので参考にしてみてください。
2、土地をより高額に売却する3つのコツ
所有している土地を売却するのであれば、少しでも高額で売却したいですよね。
より高く土地を売却したいときには、下記の3つのポイントを理解しておくことが大切です。
- (1)対象土地の相場を知る
- (2)土地の査定は複数社に依頼する
- (3)土地の状態を出来るだけキレイにする
それぞれ詳しく紹介します。
(1)対象土地の相場を知る
売却するときは、可能な限り自分で売却する予定の土地の適正な価格を把握しておきましょう。あらかじめ、土地の適正価格を把握しておけば、見積もりをとったときに不審な点があるかどうか判断できます。
また、見積もりをとった不動産会社への質問や相談がしやすくなる点もメリットです。
土地の評価額を知りたい人は、資産評価システム研究センターが運営している「全国地価マップ」にて調べることができます。
なお、土地の形によって計算方法が変わりますので、詳しい計算については以下を参考にしてみてください。
また、実際の取引価格については、国土交通省の「土地総合情報システム」にて調べることができますので、ぜひ利用してみてください。
(2)土地査定は複数社に依頼する(不動産査定サイトを利用する)
土地の評価方法には実勢価格、地価公示価格、路線価など複数あります。下記画像の通り、どの価格を基準に採用するかによっても、不動産会社が出す見積金額は異なります。
できるだけ高く売りたい人は、複数社に見積もりを依頼するとよいでしょう。そうすれば、自ずと金額の高い会社と売却交渉を始められます。
詳細は後述しますが、インターネット上では不動産売却査定サイトなどもあるので、以前より手軽に利用できるようになっている点も便利です。
(3)土地の状態を出来るだけキレイにする
土地は更地の状態であっても、長期間放置していて雑草だらけになってたり、ゴミ捨てられたりすると見た目が悪くなるため減額交渉につながりやすくなります。
特にゴミの処分は撤去費用などを要求されやすいので、気を付けなければいけません。手間はかかるでしょうが、可能であれば現地案内前に自分で掃除しておきましょう。
もし自分で掃除するのが不可能であれば、多少費用はかかることもありますが不動産会社に依頼してキレイにしてもらう方法もあります。
3、土地売却で不動産売却査定サイトを利用するメリット・デメリット
できるだけ多くの不動産会社に査定を依頼したいという人は不動産売却査定サイトを利用すると、手軽に比較ができて便利です。不動産売却査定サイトを利用するメリット・デメリットは下記の通りです。
(1)不動産売却査定サイトを利用するメリット
- 一度条件を入力すれば複数の不動産会社へ依頼できるケースが多く、手間がかからない
- 実店舗へ来店する手間が省ける
- 仲介手数料が無料、または半額以下になるサービスを実施しているサイトもある
不動産売却査定サイトを利用する最大のメリットは、労力がかからないということでしょう。
仕事や家庭の用事などで忙しくても、一度登録すれば複数社に一括で査定してもらえるのは大きなメリットです。
簡易的な査定になるケースもあるので、まずはどれぐらいで売れそうかを把握するために試してみるといった使い方も有効ではないでしょうか。
また、査定サイトの仕組みを具体的にイメージ画像にすると以下の通りです。
(2)不動産売却査定サイトを利用するデメリット
- 営業連絡がしつこいケースがある
- 簡易的な査定になるので、実際の売却価格とは差が出ることがある
不動産売却査定サイトを利用するデメリットとしては、営業連絡がしつこいことや、実際の売却価格とは差が出ることがあるなどがあげられましたが、これに関しては仮に不動産売却一括査定サイトを利用しなくても似たようなことがあげられるのではないでしょうか。
デメリットではあるものの、前述した失敗しないポイントなどを参考にしていただければ実際の売却価格とは差が出にくいでしょう。
4、土地売却では不動産査定サイトを賢く利用しよう
土地売却時には、複数の不動産会社の査定を受け、現在の相場を知ることが大切です。
効率的に、できるだけ多くのデータに基づいた査定結果を見比べるために不動産売却査定サイトを賢く利用しましょう。
しかし、不動産売却査定サイトは多く、どのサイトで売却査定をしたらよいか悩まれることがあるかもしれません。
私どもがオススメするサイトは以下の通りです。
主要な不動産一括査定サイト3選
- すまいValue(すまいバリュー)
- HOME4U
- イエウール
首都圏・近畿圏での売却なら知っておきたいサイト
- SRE不動産(旧ソニー不動産)
それぞれのサイトごとに特徴が異なりますので、詳しく説明していきます。
(1)不動産一括査定サイト3選
すまいValue(すまいバリュー)
すまいValueは、不動産仲介の7割近くのシェアを誇る下記大手6社の不動産会社が直営の不動産査定サイトです。
- 東急リバブル
- 住友不動産販売
- 野村の仲介
- 三井のリハウス
- 三菱地所ハウスネット
- 小田急不動産
6社合計で、全国エリアで店舗数は「900」店舗、年間の成約実績はなんと「11万件」以上となっています。物件のタイプについても、
- 分譲マンション
- 一戸建て
- 土地
- ビル
- アパート
など全てのタイプを対応しておりますので、ぜひ活用してみて下さい。
査定結果の連絡方法を選ぶことができる「HOME4U」
HOME4Uは、NTTデータが14年も運営している、「住み替え」から「資産運用」「任意売却」まであらゆる売却ケースの査定に対応できる、豊富なノウハウを持つ老舗不動産査定サイトです。
不動産売却の査定で外せない
- 東急リバブル
- 三菱UFJ不動産販売
- 野村の仲介+
- 三井住友トラスト不動産
などの大手不動産から、「地場」と呼ばれる地域密着型不動産会社まで、全国で900以上の不動産会社が登録されています。
なお、HOME4Uはかなり厳しい選定基準を設けており、サイト上でも
- 「悪徳業者」
の登録を徹底的に排除すると公言しています。査定する際に記入した個人情報が第三者に漏れる心配はほとんどないと言えるでしょう。
また、査定結果を受ける時の連絡方法を
- 電話
- メール
からご自身の都合に合わせて選ぶことができます。営業電話が心配な方は「メール」を選ぶようにしましょう。
1,900社以上の不動産会社と提携「イエウール」
イエウールは株式会社Speeeが運営している不動産売却査定サイトです。
1,900社以上の不動産会社と提携、最大6社同時に査定を依頼できるところが強みでしょう。複数の査定額を比較できるため、高値で売ってもらえる業者を見つけやすいとも言えます。
査定依頼もLINE画面のようにわかりやすいため入力しやすいこともあり、利用者数も1,000万人以上と他のサイトと比較して段違いに多いようです。
ただどの査定サイトでも言えますが、あくまでも簡易的な査定であること、実際にその売り出し価格になるとは限りません。
また売却依頼を受けるために意図的に高い査定額を出す会社も少なくないので、机上査定よりも金額が下がる可能性も覚えておきましょう。
イエウールはクレームの多い不動産会社との提携を解除する動きも強化しているので、その点は比較的安心できるため、査定依頼の初心者向けとも言えるでしょう。
(2)首都圏・近畿圏での売却なら知っておきたいサイト
売却エージェント制で透明性のある取引ができる「SRE不動産(旧ソニー不動産)」
SRE不動産(旧ソニー不動産)はソニーグループの不動産会社です。
「売却エージェント制」を採用することで100%売り手の要望にそった、納得度の高い売却活動をしています。
ふつう不動産仲介業者は売り手と買い手の両者を仲介することが多く、必ずしも売り手だけの利益を追求できない場合があります。
しかし、SRE不動産の売却エージェント制では、一つの物件で売り手と買い手の双方を担当することを原則禁止することで、売り手の利益だけを考えた売却ができるのです。
また、1万社以上の不動産会社が利用するネットワークシステムに売却したい物件の情報(広告)を掲載することができます。売却物件の情報に、より多くの購入検討者がアクセスすることができることで、希望の条件に合う買い手を見つけやすくなるという強みがあります。
SRE不動産がこだわる売却エージェント制と不動産ネットワークへの情報公開で透明性のある売却活動ができ、売り手の安心感や成約価格に対する納得度は高く、利用者アンケートの「お客様満足度」は93.2%になっています。(2022年5月1日時点。有効回答数=3857件)
エージェント制のため、サービスエリアは首都圏・近畿圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、兵庫県、京都府、奈良県)に限られますが、このエリアで売却をお考えなら必ず知っておきたいサイトです。
5、土地売却で失敗しないための注意点
土地売却は高額な取引になりがちなので、失敗しないポイントを理解しておくことも重要です。具体的には、下記のポイントに注意しましょう。
- (1)売却は信頼できる担当者に依頼する
- (2)売買契約書でチェックすべきポイントをおさえる
- (3)売却時に必要な書類を用意する
- (4)売却時の費用を把握する
- (5)相続によって取得した土地を売却するには?
- (6)古家付き土地を売却する場合
では、それぞれについて解説していきます。
(1)売却は信頼できる担当者に依頼する
土地を売却するときは、信用できる不動産会社に依頼することはもちろん大切ですが、担当者も同じように信頼できる人物を選ぶことがポイントです。
大手不動産会社であっても、担当者によっては不誠実な対応を取る人物がいないわけではありません。信頼できる人物を見極めるポイントは下記の通りです。
- 査定金額の説明の際に根拠を示しながら丁寧に話してくれる
- ローンの残債金額、物件の現況など細かい情報までヒアリングしてくれる
- 売却理由を確認した上で、きちんと自分の状況に合った売却プランを提案してくれる
- しっかりと手順を踏まえた上で媒介契約の提示をしてくれる>
などです。
いずれの場合も不動産会社側の都合ではなく、「こちらの都合に合わせて臨機応変な対応を取ってくれるか」を注視して見極めるとよいでしょう。
不動産会社の担当者とは、売却が完了するまで半年~1年程度という比較的長い期間の付き合いになるケースも多いです。最初の見積もりを依頼する段階から、人間性についてチェックしておきましょう。
ここでは、信頼できる担当者のチェックシートを貼付しますので、ぜひ活用してみてください。
なお、信頼できる不動産仲介会社の選び方については、以下も参考にしてみてください。
(2)売買契約書でチェックすべきポイントをおさえる
不動産の売買契約書には専門用語が多く並べられているため、素人ではなかなか理解できない部分も多くあります。
契約にあたっては宅地建物取引士が説明をする義務を負っていますが、比較的簡単な用語は予習しておいたほうがよいです。覚えておいたほうがよい用語としては、下記のものがあります。
- 売買土地の表示
- 売買代金、手付金などの金額
- 所有権の移転と引渡し時期
- 公租公課の精算
- ローン特約
- 手付解除
- 契約違反による解除
- 瑕疵担保責任
などです。特に契約違反による解除や瑕疵担保責任については、違約金や損害賠償が発生する恐れもあるので注意しましょう。
(3)売却時に必要な書類を用意する
不動産会社へ土地の査定を依頼しても、必要書類がそろっていなければすぐに始められません。査定を依頼する前に、必要書類を用意しておくとスムーズな手続きが可能です。
用意しておいたほうがよい書類は下記の通りです。
- 土地測量図・境界確認書
- 固定資産税納税通知書
- 土地の権利書
- 建築確認済書及び検査済書、建築設計図など(建物付きの場合)
- その他関連書類
などです。
売却の際に注意することの詳しい内容については、こちらの記事を参考にしてみてください。
(4)売却時の費用を把握する
上述したように、土地の売却にあたっては手数料などの費用がかかります。いざ支払うときに慌てないためにも、あらかじめ概算でどれぐらいかかるかを自分で計算しておくとよいでしょう。
どうしても分からなければ、不動産会社へ査定を依頼するときに相談してみるのも方法の一つです。親切に対応してくれるかどうかを試す手段にもなります。
諸経費についての詳しい内容は「6、土地売却時にかかる諸費用」をご参考下さい。
(5)相続によって取得した土地を売却するには?
相続によって得た土地を売却しようと検討している人もいるでしょう。
まずは相続登記を行って、自分の土地であることを法務局へ登録しておくことが大切です。
登記をしないままでいると、紛争になったときに第三者に所有権を主張できないことになります。相続した土地がある場合は、必ず名義を自分のものにしてから不動産会社へ査定を依頼しましょう。
なお、相続登記は司法書士などの専門家に依頼するだけでなく、自分で行うことも可能です。「相続人全員の戸籍謄本と印鑑証明書」「相続人全員の住民票の写し」などの必要書類を集める必要はありますが、できるだけ費用をかけたくない人は自分で行うことも検討してみましょう。
(6)古家付き土地を売却する場合
木造一戸建ての場合法定耐用年数が22年なので、それを過ぎると建物部分はほとんど評価されず、土地だけの評価額になることがあります。
したがって、古家をついたままに土地売買をするか、更地にして土地売買をするかで悩まれている方も少なくないでしょう。
以下にて、古家つきで土地を売却する場合のメリットとデメリットについて書いていきます。参考にしてみてください。
①古家つきで土地を売却するメリット
古家つきで土地を売却するメリットとしては、「利用時の状態をイメージしやすい」「リフォーム物件として活用できる場合がある」が挙げられます。
古家があれば日当たりや間取り、水道などの配管の位置が分かるので、建て替えする際にイメージがしやすいです。また、現在のリフォーム技術は非常に進化しており、中古物件を新築物件とほとんど変わらないほ
ど高品質な物件に変身させることも可能になっています。
新築を建築するよりもコスト面が抑えられるので、あえて中古物件の購入を狙っている消費者も増えてきています。
②古家つきで土地を売却するデメリット
土地の立地だけを気に入っている人が購入希望者だった場合は、古家を取り壊してから新築しなければいけません。
そのためには、解体費用が発生します。建物の解体費用は、建物の構造やエリアによって坪単価が異なりますが、東京都で木造の建物を解体する時の坪単価の相場は大体4万円前後です。
たとえば、30坪の木造の一軒家を解体する場合の解体費用は、大体120万円ほどかかる計算になります。
なお、解体作業を買主に任せる場合、解体費用分を売買価格から値引き交渉されることも考えられるため、売買価格を設定する時には注意しましょう。
6、土地売却時にかかる諸費用
土地売却についても徐々に理解が深まってきたところではないでしょうか?
次は、土地売却にかかる費用がどのくらいなのかを説明します。
土地を売却するには大きく以下のような諸費用がかかります。
- 不動産仲介会社に支払う「不動産仲介手数料」
- (融資を受けた場合)金融機関に支払う「一括繰上げ返済手数料」
- 印紙税などの税金
しかし、すべての費用が売却する人全員にかかるわけではありません。
なかには支払わなくてもよい費用もあるので、それぞれの概要について理解しておきましょう。
(1)不動産仲介会社に支払う「不動産仲介手数料」
不動産仲介手数料とは、土地の売却を仲介会社に依頼し、契約が成立した場合に支払う手数料です。
つまり、仲介を依頼した時点では支払う必要はなく、あくまでも成功報酬という形で支払います。
仲介手数料は、宅地建物取引業法によってあらかじめ明確な規定があるのが特徴で、上限は細かく決められています。具体的な計算方法は以下の通りです。
不動産の売買価格 | 手数料の上限 |
200万円以下 | 売買価格✕5% |
200万円超 400万円以下 | 売買価格✕4%+2万円 |
400万円超 | 売買価格✕3%+6万円 |
なお、不動産売買においては土地は非課税(建物は課税対象)となっていますので、売買価格をベースに仲介手数料を計算することになります。
例えば、2,000万円の土地を売却した場合、仲介手数料は「2,000万円☓3%+6万円=66万円(税別)」になります。
不動産売買時の消費税については以下を参考にしてみてください。
(2)(融資を受けた場合)金融機関に支払う「一括繰上げ返済手数料」
土地を購入するにあたって金融機関から融資を受けている場合、残債を一括繰り上げ返済しなければいけないケースもあるでしょう。一括繰り上げ返済を行う手数料は、金融機関によって異なります。
また、書面で行う場合とインターネット上で手続きを行う場合でも、手数料が変わってくるケースがあるので気を付けましょう。
一般的な繰り上げ返済手数料の目安は1~5万円程度です。繰り上げ返済を実行する前に、あらかじめ該当する金融機関に手数料を確認しておいたほうが無難だといえます。
住宅ローンの繰上げ返済については以下を参考にしてみてください。
(3)印紙税などの税金
土地を売却する際、主に以下の3つの税金がかかります。
- 売買契約書に貼付する「印紙税」
- (抵当権設定された場合)納める「抵当権抹消登記の免許税」
- (売却益が出た場合)納める「不動産譲渡所得税」
①印紙税
印紙税は売買契約書を作成するときに必要で、契約書に記載された契約金額に応じて必要になる費用が異なり、10万円を超える契約書については20~50%軽減税率で計算されます。主な印紙税額は下記の通りです。
契約書に記載された契約金額 | 印紙税額 |
500万円を超え1千万円以下 | 5千円 |
1千万円を超え5千万円以下 | 1万円 |
5千万円を超え1億円以下 | 3万円 |
※軽減税率の対称は2022年3月31日までに作成される契約書です
※参考元 国税庁:「不動産譲渡契約書」及び「建設工事請負契約書」の印紙税の軽減措置の延長について
②抵当権抹消登記の免許税
抵当権抹消登記というのは、土地や建物などが自己の所有であることを主張するために登記してある記録を消す作業です。
売却したら持ち主の土地ではなくなるため、一般的には売買の成立とともに行うことになります。
抵当権抹消登記にかかる登録免許税は、1件あたり1,000円です。ただし、土地と建物の両方を売却する場合などは2件のカウントになるので、2,000円かかる点には注意しましょう。
③不動産譲渡所得税
不動産譲渡所得税は、土地の売却によって利益が出た場合に納めなければいけない税金です。
一般的な所得税の計算方法である給与所得や事業所得といった総合課税とは切り離して計算する分離課税が適用されます。
不動産譲渡所得税がかかるのは、基本的に購入時よりも高い金額で売却し譲渡所得がプラスになった場合です。譲渡所得の計算方法は以下の式になります。
譲渡所得 = 譲渡収入金額 -(取得費 + 譲渡費用)
計算した結果、マイナス(つまり赤字)になった場合は支払う必要はありません。不動産譲渡所得税の対象になる場合には、確定申告をして正しい納付額を申告する必要があります。
しかし、譲渡所得税には3,000万円控除などの特別控除や特例があり、大幅に減税することが可能です。また、マイナスの場合でも一定の要件において損益通算で還付金が受けられるので、損失が出ても確定申告は確実に行いましょう。
売却時の確定申告・税金の計算方法・諸費用については以下の記事で確認できます。
7、土地売却の後は確定申告が必要
土地を売却したら、所得を申告する確定申告を行わなくてはいけません。
一般的なサラリーマンの場合、普段は確定申告を行う必要はありませんが、土地を売却した場合にはサラリーマンであっても申告する必要があります。
ただし、土地を売却後の確定申告は以下の2種類がある点には注意しましょう。
- (1)売却益が出た場合の「譲渡所得の確定申告」
- (2)売却損が出た場合の「譲渡損失が出た場合の確定申告」
確定申告に必要な書類や手続きの流れなどについては、以下を参考にしてみてください。
8、土地「売却」ではなく「買取」という売却方法もある
一般的に土地を売却するというと、不動産会社が仲介して第三者に売ることを意味します。
しかし、状況に応じては不動産会社が直接購入する「買取」という方法を選べるケースもあります。
買取を選ぶと、「直接不動産会社に売却できるので、条件が折り合えばすぐに売却できる」「仲介手数料がかからない」といった点はメリットです。
仲介を選ぶ場合より売却金額が安くなるケースもありますが、「すぐに売却して現金化したい」「なかなか交渉が進まない」といったときには選択してみるのもよいでしょう。
なお、買取にて高く売却する方法について詳しくはこちらを参考にしてみてください。
土地売却まとめ
今回は土地売却について書きましたがいかがでしたでしょうか。
土地は、より好条件で売却するためには気をつけるべきポイントがあることがおわかりいただけたと思います。
また不動産投資の教科書としましては、不動産一括査定サイトを利用することをおすすめしていますが、そのメリットとしては
- 一度の入力で複数の不動産会社へ依頼できるケースが多く、手間がかからない
- 実店舗へ来店する手間が省ける
- 仲介手数料が無料、または半額以下になるサービスを実施しているサイトもある
などが挙げられます。
仕事やプライベートでなかなか時間を作ることができない方にはきっと使いやすいでしょう。
この記事が短期間でできるだけ高額で土地を売却するにあたっての参考になれば幸いです。