• 不動産コラム
  • 2022/3/9 (更新日:)

不動産の地名に注目!土地の「安全性」が高い物件を選択する方法

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土地,名前

土地選びをするときに注意するポイントって……?

初めて不動産投資を行う方やまだ慣れていない方は不安に思う方も多いのではないでしょうか?

不動産投資家として、土地選びをするうえで最低限注意すべきものの1つに「土地の安全性」があります。

どんなに立派な建物でも、地盤が弱いとか頻繁に水害に合うような土地では安定的な賃料も得られず資産価値が低くなってしまいます。

今回は、毎月不動産に興味ある方が数万人訪問する『不動産投資の教科書』が、

  • 土地が成り立つ2つの構成要素
  • 平地でもその土地の成り立ちはさまざま
  • 土地の過去をさぐるヒント
  • あなどれない土地の「地名」

など、ハザードマップを確認することは欠かせませんが、地名からわかる土地の安全性についてご説明します。(田井能久・不動産鑑定士、ロングステイアドバイザー、タイ・バリュエーション・サービシーズ代表取締役)

この記事をお読みの方は、以下の記事も併せて参考にしてください。

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1、土地は2つの構成要素から成り立つ

土地には大まかに言うと2つの構成要素から成り立ちます。

一つは山を整地して平地にしている、川の流れが変わり三角州に土地ができているなど、平面的な違いを意味する「地形」です。

そしてもう一つは地中を構成する土の成分や断層の違い、すなわち立体的な違いを意味する「地質」や「地盤」です。

これらを組み合わせた意味や、単に土地の高低差などを表現した言葉に「地勢」という言葉を使いますが、同じ平地であっても土の中身が大きく違うことで地盤の強さが違い、いい土地と悪い土地に分かれます。

都市部はもともとは河川に近いところから発展して行きました。人が増えてくるにつれ河川の氾濫を回避し、水量のコントロ-ルを可能にしていきます。

そして発展してきた都市部はどんどん広がりを見せ、山間部や平地を切り開いた住宅団地などを生んだのです。

しかし河川の氾濫を抑えられるようになっても土地そのものは常に水や風や雪などの影響を受けて形が変わり、災害はいつでも起こりうることであることをまず認識しなければなりません。

2、平地でもその土地の成り立ちはさまざま

我々が住んでいるところは通常は平地であり、山地や丘陵地が人為的または自然的な浸食よってできた土地か、段丘や砂丘や沖積低地など、土砂の堆積によってできた土地の2つに大別されます。

平地であれば、山からの土砂の流失や地滑りのリスクは少ないといえます。

しかし山林や丘陵地を人為的に造成した場合、切った土地で埋め立てた部分(盛土)は地質との関係でなかなか固まらず、一部が陥没してしまうような不同沈下という現象が起こることもあります。

また同じ土の堆積で出来たような低地の河岸の自然堤防では、水はけはよいものの土が粘土質であるため、地盤沈下の問題が生じやすいです。

現在は整っているように見えても、過去の経緯が違えばその土地の特性は違うということには気をつけたほうが良いでしょう。

3、不動産の地名から土地の過去を探る|「柿」や「野田」も要注意かも?

過去の情報を知るためにはどうすれば良いでしょうか。

土地の過去を探るヒントとして、地名の意味を知る方法があります。

以下が代表的な例です。

1)「柿」や「影」や「猿」が付く地名

「柿の木坂」など、柿があったからその名がついたイメージですが、もともと、「欠け」や「がけ」、そして「ずれる→される→さる」に変化した地名であると考えられています。従って、元々は山崩れやがけ崩れが多かったことに由来した地名といえます。

2)「川内」、「河内」という地名

川が氾濫しやすく、周辺の土地にすぐ浸水するような低地に意味します。元々は洪水氾濫と関係性が高く、川の中にあるような土地だということで「川之内」や「河之内」などの名前が付けられました。

それが「かわのうち→かわち→こうち」に転じているので、実は四国の「高知」や長野県の「上高地」も同様の起源をもつ地名です。

3)「野田」、「久手」、「新田」などの地名

基本的に「サンズイ」が付くような、「沼」や「池」が地名につく土地は地盤がよくないのは知られています。

上記のようなサンズイが付かない地名でも、元々は同じ湿地帯で「ぬま→ぬた→のだ→くて」などに変化し、現在の地名となっていることに注意が必要です。

なお、沼や池に生息している「鶴」「イグサ」「亀」などの動植物が地名に入っている場合、それらの生物が多くみられた地域である可能性があります。

まとめ|不動産選びにおける土地の「地名」はあなどれない

現在は「光が丘」「希望ヶ丘」など、本来の土地から持つ特徴でなく、宅地開発時にイメージでつけられた地名も多く存在します。

そして、都市化して長い年月がたち、地質の改善や災害対策が進んでいる都市も多く、過去からの地名が土地の安全性を直接表しているものとは言えなくなっています。

「何故このような地名なのだろう」という当たり前を調査するその姿勢が、慎重な物件選びにつながると思いますので、このような地名も関心を持って調べてみてはいかがでしょうか。

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