都内には月の家賃が70万円~200万円を超えるような設定となっている高級賃貸マンションがいくつかあるのをご存じでしょうか。
何故高い家賃にもかかわらず、賃貸を選んでいる人がいるのでしょうか?
渋谷のど真ん中で長く不動産屋を経営している筆者が、超高級賃貸マンションに住んでいる人はどのような人なのかをご説明しましょう。
目次
・超高級賃貸マンションの住人(1):芸能人・プロスポーツ選手
芸能人やプロスポーツ選手は収入が多い反面、今後の収入が読みづらいという傾向があります。一線で活躍し続けることが出来る人はまれで、突如として収入源が失われてしまう可能性があります。
そのため居住地を一定にするというよりは、収入に合わせて住み替えが出来る賃貸マンションを選ぶ方が多くなります。
またマンションの購入を検討した場合、銀行の融資を受けづらいという側面があります。
芸能人は流行り廃りの波が、プロスポーツ選手はケガなどによる成績降下などが予測されるために銀行も長期にわたって返済を必要とする住宅ローンの審査を厳しくしています。
このような理由から現時点で成功を収めている芸能人やプロスポーツ選手は高級マンションを賃貸することが多いのです。
キャッシュがあっても融資を受けられないのは不思議な気もしますが、それだけ浮き沈みの大きい世界だと言えるのではないでしょうか。
・超高級賃貸マンションの住人(2) ITベンチャー経営者
ITベンチャーの経営者は職住近接を好む傾向にあります。
そのため会社に一番近い高級マンションで部屋を借りることが多くなります。大きなリスクを背負って起業し、寝る間を惜しんで働くような経営者ですので、経済合理性で賃貸マンションを選んでいます。
ですので会社の成長に合わせて、高級賃貸マンションにグレードが上がったという状況の方が多いです。また筆者はそもそも不動産の購入自体にあまり興味を持っていないという方が多いような印象を受けました。
・超高級賃貸マンションの住人(3)海外企業の駐在員
海外企業の駐在員は居住期間が数年間なので、購入ではなく賃貸を選択することが多いです。
会社経費での居住となりますので会社資産となってしまう購入ではなく、経費計上が出来る賃貸を選択するのです。
また企業側も優秀な人材を確保するために、高級な賃貸物件に住まわせることが多く、都心のアクセスの良い賃貸マンションの居住者が多くなります。
・超高級賃貸マンションの住人(4)不動産投資家
不動産投資家は、投資物件は購入しても自らの居住地は賃貸という方が多いのではないでしょうか。
投資不動産は収益を産みますが自己居住物件は収益を産まないのでという理由から、投資規模の大きい投資家は高級賃貸マンションに暮らしていることが多いです。
・超高級賃貸マンションのデメリットは?
高級賃貸マンションは、ブランドイメージを保つために値下げ交渉をあまり受けないと言われています。
また希望している面積の空室が出ないことも多く、入居まで待たされるケースがあるでしょう。一定の保証金が求められますので、初期費用がかなりかかってしまうのもデメリットと言えます。
高級ホテルは短期間の滞在に向いており、一定期間暮らすのであれば高級賃貸マンションを選ぶことになります。1年を超えて居住し、かつ5年を超えないような期間であれば、高級ホテルや購入ではなく高級賃貸マンションを選ぶ方が良いでしょう。