• 不動産投資
  • 2023/1/17

不動産投資の管理委託手数料|毎月かかるコストの相場はいくらなのか

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不動産投資物件に管理委託は必須か?手数料はいくらかかるのか?

不動産投資で安定した収益を上げようとお考えの場合、投資物件そのものが資産価値を産み続ける、魅力のある不動産であることが重要になります。そのカギとなるのが「不動産管理」です。

不動産管理業務には日々の建物管理だけでなく、入居者への対応や建物そのもののメンテナンス、リフォーム、修繕など、かなり手間のかかる仕事が膨大にあります。

そこで今回は、不動産の管理委託について、パートナーとなる管理会社の選び方や管理手数料の目安など、不動産投資家にとって必須となるポイントについて、不動産投資に関する情報発信を行う当メディア「不動産投資の教科書」が解説していきます。

初心者が知っておくべき不動産投資のバイブル
初心者が知っておくべき
不動産投資のバイブル
  • 不動産投資に興味があるけど何から始めていいか分からない…
  • 営業マンのいうことを鵜呑みにして失敗したくない…
  • しっかりと基礎から学び、できる限りリスクを避けたい…
  • 今は不動産投資の始めどきなのか?
  • 安定収益を得るための不動産投資物件の選び方
  • 不動産投資の失敗例から学ぼう


1、不動産投資における管理とは?

不動産投資で成功するためには、条件のよい不動産を購入するだけでなく、その物件をいかに維持管理し、安定的に収益を上げられるだけの魅力ある状態に維持できるかが非常に重要です。

不動産購入後に不動産管理業務をスムーズかつリーズナブルに行うために、自分の投資スタイルに合った方法をうまく選択する必要があります。不動産管理業務には大きく分けて3つの方法があるので、それぞれをチェックしておきましょう。

(1)自主管理

「自主管理」とは、不動産投資オーナー自らが物件の管理を行う方法です。その最大のメリットは管理会社に管理手数料を支払わなくてもいいということ。費用が大幅に抑えられるので、収益効率は上がります。

また、自分で入居者の対応や物件のメンテナンスの修繕などを行うため、賃貸経営に関するノウハウそのものを体験として身につけることができる点もメリットといえるでしょう。建設会社や各種のリフォーム会社、仲介業者とも幅広く付き合っていくことになりますから、不動産投資には欠かせないさまざまな人脈を広げていくこともできます。

その反面、大きなデメリットとなる点は、膨大な手間がかかるということ。たとえば、住居者のクレーム、隣人同士のトラブル、家賃の回収業務などの対応1つとっても、それぞれかなりの労力と時間を要することになります。突発的に起こるトラブル等も多いため、これらに迅速に対応しようとすると、気を抜くひまもありません。

そのうえ、法律や建築に関する専門知識も必要となります。そのため、こうした業務を自力でカバーしようとしても限界が来ることがほとんどです。副業スタイルをとるサラリーマンオーナーにとっては、実質的に不可能な方法といえるでしょう。

(2)管理委託方式

「管理委託方式」は不動産管理の方法としては最も一般的な方法です。専門の不動産管理会社に依頼し、管理業務全般をおまかせします。この方法では、基本的にオーナーは直接入居者とやりとりする必要もありませんし、緊急時の対応や建物のメンテナンスに関しても可能な範囲で管理会社が処理してくれます。管理手数料は家賃の数%分となりますが、管理業務にかかる労力を天秤にかけた場合は、管理会社に業務委託する方が効率が良いといえるでしょう。

ただ、管理委託方式で注意すべきポイントは、なんといっても選んだ管理会社次第でサービスの質がガラリと変わるということ。評判の悪い管理会社を選んでしまうと、入居者対応の悪さなどからだんだんと入居率が下がっていき、肝心の不動産収益にも悪影響を及ぼす恐れがあります。

また、オーナー側が管理会社と良好な関係を築いておくこともかなり重要です。管理会社とロクに連絡も取らない状態が続けば、管理会社側としても手を抜いた対応を取りがちになっていきます。

(3)サブリース方式

サブリース方式とは、管理委託よりもさらに進んだ方式で、これは管理会社に不動産そのものを賃貸するという形式をとるものです。管理会社、サブリース会社はそれをさらに入居者に転貸する、というかたちになります。

このサブリース方式によるメリットは、管理業務の一切にオーナーが関わる必要がないことに加えて、家賃保証があるという点が大きいです。空室率の状況に関わらず一定額の収益が保証されるので、手間のかからなさという点では管理委託方式よりも一日の長があるといえます。

その反面、デメリットもかなりあります。まず、家賃保証は通常、家賃相場の8割程度に抑えられてしまうので、収益効率自体は悪いです。さらに、基本的に1~2年ごとに賃料の見直しがあり、家賃を下げない場合は契約の更新を一方的に拒否するといったトラブルも頻発しています。

一見メリットの多そうな契約であっても、細かな条件などを付けてオーナーに不利な内容となっていることも多いので、契約時はかなり細心の注意を払う必要があるでしょう。

2、管理委託手数料はいくらかかるのか

不動産投資 元手(1)相場は家賃の5%前後

収益不動産を管理委託する場合の手数料はどれくらいになるのでしょうか。管理手数料の算出は「月額家賃×○%」という決め方が一般的です。その相場はだいたい3~8%のあいだで決まることがほとんどで、ほぼ平均値に近い家賃×5%というあたりが、管理手数料の額を判断する1つの基準となります。

ただし、管理会社によって手数料の提示額は実にさまざまです。なかには「管理手数料」だけでなく、「システム料」「更新手数料」「修繕積立費用」というように、管理手数料以外の項目で別途料金を取ることもあります。したがって、管理会社の手数料を見比べる際には、単に「管理手数料」が安いかどうかに飛びつくのではなく、その会社の料金体系が別途料金等の設定を含めてどのようなものになっているのかをよく精査する必要があるでしょう。

(2)業務範囲によって手数料は異なる

「不動産管理手数料」は管理会社によって料金体系がかなり違ってくる、と説明しましたが、会社選びで気をつけたいのが「管理業務の範囲の決め方がどうなっているか」という点です。

たとえば、入居者管理業務は「契約、更新業務」「退去立ち合い業務」「家賃集金業務」などが基本業務となっています。ところが、管理会社のなかには「共用部分の点検管理」「物件の修繕対応」「家賃滞納者への催促手続き業務」などを、これら基本業務に含めずに、別料金が発生する「業務範囲外」の業務と設定している会社もあります。

このような業務は自力でやるとなると相当な労力がかかるので、別料金となっている場合は十分なサービスを受けられない可能性があるので要注意です。料金体系のなかにやたらオプション料金の設定項目が多い会社にありがちな傾向になりますので、比較検討する際には注意しておいてください。手数料を比較する際には基本料金の比較だけでなく、業務範囲にも注目しておくことが、会社選びのうえでも重要です。

3、不動産管理の具体的な業務内容

不動産管理業務は大きく分けて、入居者管理と建物管理に分かれます。それぞれの代表的な業務の内容を説明していきましょう。

(1)賃貸管理(入居者管理)

賃貸管理(入居者管理)とは、入居者との契約に関する手続き、そして契約後の家賃回収や各種のクレーム対応などが主な業務内容となります。

入居者募集(リーシング)

入居者募集(リーシング)は、入居者を募るためにネットや店舗広告などで集客するための一連の業務です。空室率を下げることは不動産投資にとって不可欠なので、広告を打つだけでなく綿密な市場分析、調査、そして販促のための戦略、キャンペーンの実施など、実に多岐にわたる業務内容となります。

これらの業務は管理会社自ら行うこともありますが、通常は外部の不動産仲介業者に依頼します。ちなみに入居者募集は「客付」といい、入居者候補を探してくれる業者のことを「客付業者」と呼びます。それに対して、管理会社は「元付業者」と呼ばれます。

内見の案内

入居希望者が見つかると、実際に物件を内見することになります。内見は客付業者や元付業者に対して内見の申し込みがあり、その後日取りを決めて内見案内を行っていきます。不動産会社の担当者だけでなく、オーナー自らが立ち会うこともあります。室内の設備や仕様などのほか、専門的な情報を提供する必要があるので、基本的に不動産会社に一任することになります。

契約締結、更新

入居希望者が内見ののち、入居を希望するという意思を伝えてきた場合、いよいよ契約締結となります。重要事項説明書や賃貸借契約書を作成し、内容を説明して契約を締結するという流れです。そしてもう1つ重要なのが契約の更新業務です。更新業務では契約期間の終了の6ヶ月前までに通知を行い、契約者に対して更新の意思があるかどうかを確認しなければなりません。各契約者との更新時期の管理、更新の案内とその際の家賃交渉など、その業務内容は多岐にわたります。

集金代行

家賃の回収業務も重要な業務の1つ。単に家賃を集めるだけでなく、毎月の月初めに家賃の総額、更新料などの収入から管理手数料、工事費用、広告費用などを差し引いて集計します。そして、送金明細を作成したうえでオーナーの口座に送金し、マンスリーレポートや家賃の支払い状況の一覧表を作成するという流れです。

トラブル、クレーム対応

入居者同士のトラブルなどが生じた場合や、室内や共用部分の不具合が生じた場合など、入居者からのクレームやトラブルの対応も重要な業務の1つです。対応がまずいと入居者の減少にもつながりますので、慎重かつ丁寧に対応する必要があります。防犯、警備などを強化するために、警備会社と連携するといった業務もあります。

滞納者への督促

家賃の滞納者に対しては、その滞納者の特定と一覧を作成したうえで督促状を送らなければなりません。どうしても支払わない悪質な滞納者に対しては法的な手続きを取ることもあります。そうなると、明け渡し訴訟等でかかる費用と滞納期間の未払いを合わせると大きな損害が出ることになりますし、家賃保証会社への事故報告などの手続きなど、さらに手間が増えます。そのため、早め早めに督促手続きを行うことが重要です。

退去時の立会い

退去時の立会いは、解約清算業務の1つとして行うことになります。契約終了日までの日割り賃料の精算や、予告期間、原状回復状況などに契約違反や問題がないかなどを確認したうえで、退去時に入居者と管理会社(オーナーがいてもよい)、工事業者などの立会いのもと、原状回復工事費用などを確定していきます。立ち合いで合意した内容を元に敷金や保証金、原状回復費用などの諸費用、滞納家賃分などをすべて精算するという流れになります。

(2)建物管理

不動産管理業務のもう1つの柱が「建物管理業務」です。主に建物のメンテナンスが中心となる業務のことで、中古区分マンションの場合は、賃貸管理を行う会社とは別のマンション管理会社が行うかたちとなっていることがほとんどです。また、区分所有マンションでは管理委託手数料以外に「管理修繕費」を管理組合(オーナーの組合)側に支払うことになります。

定期点検

エレベーターの保守点検、消防設備の維持管理など、建物のハード面の維持管理業務が中心となります。給排水設備や電気設備は生活に直結するインフラなので、定期点検によって建物の安全性を維持することが重要です。修繕の必要があれば定期点検の実施によっていち早く対応することもできます。

定期清掃

マンションなどの建物を清潔に保つことは、入居者を確保するうえでも必須です。マンションの清掃業務のほか、ゴミ捨て場の衛生管理、さらに建物以外の敷地の維持管理などの多岐にわたる業務があります。給排水設備や壁面など、専門業者に依頼する必要のある業務も多いのも特徴です。

原状回復工事

入居者の退去後、部屋の原状回復工事が必要となることもあります。法律、法令の知識はもちろん、建物の構造、設備に関する専門知識も必要となるため、工事業者などとの連携が欠かせません。空室であっても長時間経過していると、原状回復工事が必要となることがある点にも注意しましょう。

リノベーション工事

空室率を下げるために、部屋そのものの付加価値をつけたい、という場合には、リノベーション工事を行うこともあります。ただ、リノベーション工事に関しては、建物全体として確固たるコンセプトがある場合に限られるでしょう。

(3)プロパティマネジメント

不動産投資のかたちはどんどん高度化しており、近年では証券化した共同オーナー型の不動産なども増加傾向にあります。そこで、これまでの単なる不動産管理業務だけでなく、不動産投資経営そのものを代行するという、「プロパティマネジメント(PM)」を活用するオーナーも増えてきています。

PMを行う会社には、不動産投資経営に関するそれぞれの業務のスペシャリストが集まっており、単なる委託契約ではない、当事者目線での不動産投資経営を代行します。具体的な業務内容をあげると、入居者管理業務全般はもちろん、税務や法務関連のサポート、さらに投資経営に関するコンサルティング、なども含まれます。いわば不動産投資経営そのもののアウトソーシング、というイメージです。

4、より良い管理会社の選び方

不動産投資 元手(1)不動産投資成功の鍵は「良い管理」

「マンションを買うなら管理を買え」という格言があるほど、入居者にとってもオーナーにとっても、不動産管理は重要な業務です。実際の投資運営においても、不動産管理会社が当たりはずれによって、かなりの収益差が出てしまいます。そのため、不動産投資をするなら、良い不動産管理会社を選ぶためのポイントを押さえておくことが重要です。

主なポイントを上げると次のような点になります。

・集客力がある(客付けに強い業者であること)
・担当社員の対応が丁寧
・実績豊富で、長期間安定した経営を続けていること
・地域情報にも詳しい
・世の中の情勢の変化や新しい情報にも敏感である
・その会社と契約している同業のオーナーの満足度が高い

単に会社の規模が大きいから、あるいは地元に密着した会社だから、といった理由だけで良い管理会社かを判断するのは難しいです。実際に自分の目と耳で確かめ、いろいろな情報を集めながら検討することが大切になるでしょう。また、物件を購入した際の不動産会社がそのまま管理を行うケースがほとんどですが、サービス内容に不満があれば管理会社を変えることも可能です。

(2)複数の管理会社のプランを比較しよう

管理会社を選ぶ際には、1社に限定しないで、複数の会社からプランと見積もりを取りましょう。会社ごとに管理手数料だけでなく、オプションの範囲や業務範囲や内容などの違いがあることも見えてくるので、表面上は読み取りにくい「サービス内容」について比較検討することができます。その際には管理料金だけでなく、募集力(客付け力)のあるかどうかに注目した方がベターです。管理会社は「ビジネスパートナー」でもありますから、実際に担当者と会ってみるなどして、慎重に見極める必要があります。

管理代行型の賃貸管理会社

株式会社TonTon(トントン)

入居率90%未満の場合は管理費0円になる賃貸管理会社です。入居率にコミットして管理費が発生するため、空室が長期化しているときには賃貸経営に関して最適な提案を受けることができます。

入居率が下がっているのに管理手数料が変わらないなど、「毎月の管理手数料が腑に落ちない」という方は現在の管理会社と比較してみてはいかがでしょうか。

サブリース型の賃貸管理会社

武蔵コーポレーション株式会社

築20年以上経過している中古物件でもサブリース契約が可能な賃貸管理会社です。築古、駅から距離あり、空室率が80%、など普通のサブリース会社との契約が難しい物件でも取り扱いしています。

空室が増えてサブリース契約を解除されてしまった、などお困りの方はお問い合わせしてみてはいかがでしょうか。

不動産管理についてのよくある質問

Q1、不動産管理の3つの形式とは?

自主管理:不動産のオーナー自らが物件の管理を行う方法です。

・管理委託方式:不動産管理の方法としては最も一般的な方法です。専門の不動産管理会社に依頼し、管理業務全般をおまかせします。基本的にオーナーが直接やることはありませんが委託費用がかかります。

・サブリース方式:管理会社に不動産そのものを賃貸するという形式をとる方法です。管理会社(サブリース会社)はそれをさらに入居者に転貸する、というかたちになります。管理業務の一切にオーナーが関わる必要がないことに加えて、空室率の状況に関わらず一定額の収益が保証されますが、サブリース賃料は家賃相場の8割程度に抑えられてしまうので、収益効率自体は悪いです。

Q2、不動産管理の主な業務内容は?

不動産の管理は「建物管理」と「賃貸管理」に分けられます。

建物管理の主な業務内容:定期点検、定期清掃、原状回復工事、リフォーム工事など、建物のメンテナンスが中心。

・賃貸管理の主な業務内容:入居者募集(リーシング)、内見の案内、契約締結・更新、集金代行、トラブル、クレーム対応、

滞納者への督促、退去時の立会いなど、入居者対応と家賃回収や各種のクレーム対応などが中心。

Q3、不動産管理の委託手数料の相場は?

「家賃の5%」が相場です。管理会社が回収した家賃から手数料を差し引いた金額がオーナーの家賃収入になります。

まとめ

不動産投資を成功させるためには「良い物件を選ぶこと」と同時に「良い不動産管理会社を選ぶこと」が重要になります。管理会社を選ぶ際には管理手数料の安さだけではなく、むしろ業務内容や範囲の違いなどを良く精査して選ぶことが重要です。

そのうえで、管理会社と密に連絡を取りながら良好な関係を築くことができれば、収益性の高い投資運営を続けることができるでしょう。

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