• 不動産投資, 収入
  • 2022/4/11 (更新日:)

不動産所得が赤字時の損益通算に関して知っておくべき7つのこと

不動産所得 損益計算

不動産所得の損益通算をご存じでしょうか。

不動産投資により不動産所得が赤字になった場合、確定申告をすることによって、給与など他の収入と損益通算し、所得税を節税することができます。

しかし、具体的な計算方法や確定申告のやり方などについて詳しくない、という方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、

  • 損益通算とは?
  • 不動産所得と損益通算する場合の計算方法
  • 不動産投資時に認められる12個の経費
  • 確定申告の流れについて
  • 確定申告を税理士に依頼する場合の税理士費用の相場や探し方

などについて、資産運用に関する情報発信を行う「不動産投資の教科書」の編集部がお伝えしていきます。

ご参考になれば幸いです。

不動産投資の経費や節税について詳しくは、不動産投資における経費とは?気になる不動産投資の節税効果もも併せてご参照ください。






初心者が知っておくべき不動産投資のバイブル
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不動産投資のバイブル
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  • しっかりと基礎から学び、できる限りリスクを避けたい…
  • 今は不動産投資の始めどきなのか?
  • 安定収益を得るための不動産投資物件の選び方
  • 不動産投資の失敗例から学ぼう


1、不動産所得との損益通算とは?

不動産投資 損益通算

不動産所得がある場合の損益通算とは、1年間の不動産の所得が赤字になった場合、給与などの収入と合算することを言います。

確定申告をすることにより、所得税を安くすることができます。

例えば、給与は年収500万円で、不動産所得が赤字200万円の場合、損益通算をすることで300万円に対して所得税を課税する事になりますので、節税効果が見込めます。

2、給与所得と不動産所得とを損益通算する場合の計算方法

この章では、損益通算する場合の計算方法について見ていきましょう。

(1)不動産所得の計算方法

まず、不動産所得の計算方法を確認しましょう。

不動産所得がある場合の税金の金額は、その一年中に不動産所得に関わる総収入金額から必要な経費を控除して計算します。

なお、青色申告をする方は、更に青色申告特別控除額も控除します。

簡単には以下の計算式にて算出する事ができます。

「不動産所得の金額 = 総収入金額  – 必要経費 – 青色申告特別控除額」

(2)給与所得と不動産所得の損益通算のシミュレーション

以下の不動産情報を基に、不動産所得に加えて給与所得があるサラリーマンが損益通算をした場合のシミュレーションをみてみましょう。 

不動産情報

物件価格15,000,000
家賃(月額)85,000
管理費・修繕積立金(月額)10,110
PM管理会社管理費(月額)4,590

借入条件

自己資金10,000,000
借入金額10,000,000
借入金利(変動)3.00%
物件築年(西暦)2004
建物構造
(RC=47 重量鉄骨=34 木造=22)
47
ローン年数20
経過年数10
残存耐用年数37
税務上耐用年数39

 

年間収入額

家賃収入額960,000
給与所得5,000,000
※給与所得の金額=収入金額(源泉徴収される前の金額)
-給与所得控除額
収入合計額(①+②)5,960,000

不動産諸経費

固定資産税60,000
管理・修繕費121,320
PM会社費用55,080
損害保険料
(火災・地震保険など)
20,000
減価償却費
※1,500万(物件取得費用) × 0.028(減価償却率)
420,000
借入金利子283,660
税理士報酬200,000
交通費200,000
通信費300,000
接待交際費500,000
消耗品費200,000
合計(④~⑩合計)2,360,060

所得税計算

所得金額(③-⑮)3,599,940
青色申告控除100,000
課税対象額(⑯-⑰)3,499,940
給与所得税
※③ × 20%-427,500円
572,500
損益通算所得税
※⑯ × 20%-427,500円
292,488
源泉徴収額150,000
所得税額(⑳-㉑)142,488

上記のシミュレーションでお分かりに頂けると思いますが、本来の給与所得税は「⑲ 572,500円」に対して、不動産所得と損益通算をすることによって、所得税が「㉒ 142,488円」となり、約400,000円の節税が出来ました。

3、給与所得と不動産所得を損益通算する際の注意点

不動産所得で赤字が出たとしても、損失の内容によって損益通算が出来ない損失があります。

具体的には以下の通りですので、損益通算をする際に注意するようにしましょう。

  • 別荘などのような生活に必要不可欠ではない資産の貸付けの損失
  • 土地等を取得するための負債の利子に相当する部分の金額で一定のものの損失
  • 一定の組合契約に基づいて営まれる事業から生じたものでその組合の特定組合員に係るものの損失(ただ個人が不動産投資をする場合には関係はありません)

詳しい内容については、国税庁の「不動産所得が赤字のときの他の所得との通算」をご参照ください。

4、不動産投資時に認められる12個の経費

不動産投資 元手

不動産所得を正確に計算するには、経費を漏れなく適正に計上することがポイントとなります。

不動産所得必要経費として、以下のような費用が挙げられます。

  • 租税公課
  • 損害保険料
  • 減価償却費
  • 修繕費
  • 借入金利息
  • 管理費
  • 交通費
  • 通信費
  • 新聞図書費
  • 接待交際費
  • 消耗品費
  • その他税理士に依頼した費用

詳しい内容については「不動産所得の経費とは?所得税の計算や確定申告など税理士が解説」をご参照ください。

5、確定申告の流れについて

不動産投資 確定申告

この章では、損益通算する際の、確定申告の流れについてみてみましょう。

(1)手続きをする時期

毎年の2月16日〜3月15日の1ヶ月間となります。

(2)確定申告手続きの流れ

大きく以下のような流れになります。

  1. 確定申告に必要な書類を準備する
  2. 決算書を作成する
  3. 確定申告書を作成する
  4. 確定申告書や関連書類を税務署に提出する

では、順番にみていきましょう。

①確定申告に必要な書類を準備する

まず、確定申告に必要な書類を準備しましょう。

不動産所得に関して以下の書類を用意する必要があります。

  • 売買契約書類
  • 固定資産税の通知書
  • 火災保険などの証券
  • 借入の返済予定表
  • 管理を外注した場合の賃料入金明細書
  • 修繕に関する見積書、請求書、領収書
  • 賃貸契約書
  • その他収入に関する書類
  • 交通費、接待交際費などの経費の領収書

など。その他損益通算をするための他の収入の「源泉徴収票」も用意して下さい。

②決算書を作成する

不動産所得は、青色申告決算書を使用します。

青色申告決算書の場合、賃貸経営を開始して2ヶ月以内に「青色申告承認申請書」を提出する必要があり、忘れずに提出しましょう。

なお、青色申告特別控除には、

  • 10万円控除
  • 65万円控除

の2種類があります。どちらに適用されるかについては、詳しく国税庁の「事業としての不動産貸付けとそれ以外の区分」にてご確認下さい。

ー 青色申告決算書 ー

  1. フォーマット
  2. 記載例

ー 収支内訳書 ー

  1. フォーマット
  2. 記載例

③確定申告書を作成する

確定申告書は、1月中に管轄の税務署から送られてきます。

しかし、「個人事業の開業届出書」を提出していな場合は届きませんので、税務署から入手するか、国税庁のホームページの「確定申告書等作成コーナー」から印刷することが出来ます。

詳しい内容については、国税庁の「個人事業の開業届出・廃業届出等手続き」をご参照ください。

ー 申告書 ー

  1. フォーマット
  2. 記載例(不動産所得が赤字で給与所得がある場合)

④確定申告書や関連書類を税務署に提出する

確定申告の申告書や関連書類の用意が出来ましたら、税務署に提出しましょう。

一般的には直接管轄の税務署に提出しますが、お仕事が忙しく、税務署にて申告の手続きを行う時間が無い方は、e-TAXもしくは、郵送にて手続きを行う事もできます。

e-TAXより確定申告を行う流れについては、詳しく国税庁の「確定申告書等作成コーナー」をご参照ください。

(3)会計ソフトを利用する

ここまで読んで頂いた方の中で、ご自身で確定申告をするのは大変だと思われる方も少なくないでしょう。

会計ソフトを使うことで、銀行口座やクレジットカードの取引データの入力を自動化でき、手間や時間をかけずに帳簿付けができます。

また、確定申告に必要な書類を、質問に答えていくだけで作成してくれるので、初心者でもオンライン上で提出まですることができるのです。

「不動産投資の教科書」では、アプリの使いやすさや確定申告の簡単さから、「freee」をおすすめしています。

出典:freee

6、確定申告が手間なら税理士に依頼するのは?税理士費用の相場や探し方について

以上の通り、確定申告では申請書類の記入、必要な書類の用意など手間のかかる作業が多く発生します。

従って、初めての方や時間があまりない方には、専門家である税理士に依頼することを検討してもよいでしょう。 

(1)税理士費用の相場は?

税理士に青色申告を依頼する場合、確定申告書の作成のみ依頼する場合と、帳簿への取引入力から確定申告書の作成まで依頼する場合とがあります。

確定申告書の作成のみの場合、税理士費用の相場は、一般的には5万円前後だと言われています。税理士によって8万円前後かかる場合もあります。

(2)税理士の探し方は?

知り合いの税理士がいればいいのですが、いない場合は、無料で簡単に税理士事務所の見積りを一括にて依頼することができる、税理士紹介サイトを利用してみるのはいかがでしょうか。

以下のサイトより無料で税理士事務所を見積りすることができます。費用を比較することも出来ますので、ぜひ利用してみてください。

税理士ドットコム


公式サイトはこちら

まとめ

今回は不動産所得が赤字の時の損益通算について書きましたが、いかがでしたでしょうか。

不動産投資のご参考になれば幸いです。

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