不動産投資を始めたいけど、失敗のリスクが大きそう……
と、不動産投資始めたての方であれば、不安に感じる方は多いのではないでしょうか?
不動産投資には様々なリスクが考えられますが、実は失敗するときのパターンは限られています。
失敗を回避する施策をきちんと採れば、不動産投資のメリットをきちんと享受することができます。
今回は、
- なぜ不動産投資で失敗するのか
- 不動産投資の失敗事例6つ
- 失敗から学ぶ。回避策を解説
- 不動産投資で失敗しないために
など、失敗事例と回避策を解説していきます。
毎月不動産に興味ある方が数万人訪問する『不動産投資の教科書』が解説するので、きっと参考になるはずです!
最後までお読みいただけると幸いです。
不動産投資のバイブル
- 不動産投資に興味があるけど何から始めていいか分からない…
- 営業マンのいうことを鵜呑みにして失敗したくない…
- しっかりと基礎から学び、できる限りリスクを避けたい…

- 今は不動産投資の始めどきなのか?
- 安定収益を得るための不動産投資物件の選び方
- 不動産投資の失敗例から学ぼう

目次
1、なぜ不動産投資で失敗するのか
そもそも不動産投資における失敗とはどのようなものでしょうか?
主な失敗ポイントとしては3つあります。
1.物件選びに失敗する(物件を高掴みさせられてしまう、自分に合わない物件を購入してしまう)
2.事前に想定していたキャッシュフローシミュレーションと異なる結果となった(空室が埋まらず赤字が出続ける、思わぬ欠陥があって予想外の修繕費が発生する)
3.赤字が大きすぎて給与などの他の収入では補填しきれず自己破産せざるを得なくなる
1~3と深刻になっていくわけですが、「3.赤字が大きすぎて給与などの他の収入では補填しきれず自己破産せざるを得なくなる」、つまり破綻して自己破産せざるを得なくなるということは、実は不動産投資ではほとんどありません。
2、不動産投資の失敗事例6つ
(1)部屋が埋まらない!
その1:中古の一棟物件 T.Yさん/33歳
・1年前に中古の一棟物件(アパート)を購入 ・都内近郊の物件 ・最寄り駅から徒歩13分 ・購入時の表面利回り12% ・購入時は入居率が80%で約10%の利回り
購入後1年間は約10%の利回りを維持していましたが、その後退去が相次ぎ、入居率が30%まで下がってしまいました。
結果として毎月のキャッシュフローが赤字に、毎月の赤字金額は約10万円。
なぜ入居が埋まらないのだろうと思って自分で大手の賃貸ポータルサイトを見てみたら、自分の物件が掲載されていないことが分かりました。
すぐに管理会社に依頼して掲載してもらいました。
その後もなかなか入居者が埋まらず、1年して空室部屋の家賃を下げてようやく入居率80%まで埋まりました。
空室期間は毎月赤字で100万円ほどの補てんが発生しました。
さらに家賃を下げたために同じ入居率80%でも利回りは悪化し8%になってしまったそうです。
>>アパート経営でまさかの大失敗「上場企業の欠陥物件」だった最悪なケースとは?
その2:新築ワンルームマンション H.Aさん/31歳
・2年前に新築のワンルームマンションを購入 ・東京都内の物件 ・駅から徒歩10分 ・購入時の表面利回り4.8% ・購入時の家賃は10万4000円
老後に不安があったので、女性向けのお金のセミナーに参加したら不動産投資を勧められました。
セミナー主催会社の営業の方から「ちょっと駅から遠いけど、物件の設備は最新だし同じ家賃で10年間は貸せる」と言われて新築のワンルームマンションを購入しました。
実際、新築ということで入居者はすぐ見つかり、購入後すぐ家賃収入がありました。
しかし、最初の入居者は2年で契約更新せずに退去してしまいました。
空室のタイミングは年度末の3月。
しかし退去通知があってもなかなか管理会社さんは客付け活動を行ってくれていませんでした。
退去通知から1ヶ月後の4月からようやく広告開始。
その後2ヶ月も入居が決まらず焦ってしまい、家賃を5000円下げることにしました。
そうするとすぐに入居は決まりましたが、利回りはかなり悪化してしまいました。
>>不動産投資「新築物件のリスク」は価格だけではない?知っておきたい注意点も
(2)「値下げ」につられて選んでしまった……
中古ワンルームマンション K.Iさん/34歳男性
・2年前に中古のワンルームマンションを購入 ・ターミナル駅から徒歩10分 ・購入時の表面利回り5.2% ・購入時の家賃は9万4000円
不動産を購入したのは、ポストに入っていた一枚のチラシがきっかけでした。
物件はターミナル駅から徒歩10分の好立地で、築10年の築浅マンションでした。
「物件価格を値下げしました」という書き出しに惹かれ、早速問い合わせをし、お得感に背中を押されてほとんど迷いなく購入しました。
本当は購入前に、自分で物件価値を調べておけば良かったのですが……
事情があって物件購入わずか2年で、売却することになりました。
業者から提示された売却価格は、なんと購入時より30%も下がっていました。
わずか2年でこんなに下がるのかと思っていたら、私が購入した金額が高かったようです。
その時、「値下げ」という言葉につられて物件を高掴みしてしまったことに気づきました。
高い勉強料となってしまったようです。
>>【不動産投資の失敗事例】外観だけで決めた物件はシロアリだらけだった……
(3)こんなに掛かった?修繕費
その1:中古ファミリータイプマンション A.Sさん/32歳男性
・3年前に中古のファミリータイプマンションを購入 ・購入時の表面利回り7.2% ・購入時の家賃は11万4000円
購入後、毎月の修繕積立金がどんどん上がって行きました。
そこで気づいたのが(時すでに遅しですが)、購入前は表面利回りばかり気にして修繕積立金を意識できていなかったことです。
事前のシミュレーションが十分でなかったのです。
あまりにも修繕積立金がかかるので、入居者がいるのに赤字となってしまいました。
修繕積立金が増えていくのは知っていましたが、規模が大きい分、こんな短期間で増えていく場合があるんですね。
事前にきちんと、シミュレーションしておかないといけないですね。
その2:中古ワンルームマンション Y.Tさん/29歳男性
・中古のワンルームマンションを購入 ・購入時の表面利回り5.6% ・購入時の家賃は8万4000円
物件の購入にあたり、管理費・修繕積立金は通常すでに支払われていると思いますよね?
そうではない場合もあるので、注意が必要です。
物件購入3ヶ月後に、マンション管理会社から管理費・修繕積立金滞納金約60万を支払ってくださいとの通知が届きました。
なんと前のオーナーは転勤でずっと海外にいたので、その期間中全く支払いをしていなかったのです。
管理会社に交渉をしましたが、管理会社は事前に「重要事項に関わる調査報告書」を提供して、その中にマンション全体、そしてこの物件に関する管理費・修繕積立金の滞納金額も明記してあるので、知らなかったのは自分の責任だと言われました。
再度書類を見直し、確かに明確な記載がありました。
仕方なく滞納金を支払うことにしました。
>>不動産投資「環境リスク」を考えず「家賃20%ダウン」したケースも
その3:中古ワンルームマンション K.Tさん/33歳女性
・中古のワンルームマンションを購入 ・築年数30年 ・購入時の表面利回り6.8% ・購入時の家賃は6万3000円
築年数の割に立地が良く、入居も途切れていないということもあり、築年数が少し古い30年もののマンションを購入しました。
都内のワンルームマンションでは利回りも高く喜んでいました。
キャッシュフローもプラスです。
しかし購入して半年後に、管理会社から修繕積立金が来月から値上げする旨の通知が届きました。
その金額は今までのより7,000円も高くなっていて、利回りが下がってしまいます。
驚いて当時の仲介業者に電話をしたら、物件購入時に渡した「重要事項に関わる調査報告書」に書いてありますよと言われ、確認をしたら、確かに書いてありました。
そのときに渡された書類をすぐきちんと確認すれば、今回の失敗は防げたのかもしれないと後悔しました。
(4)返済計画をきちんと考えていなかった
一棟アパートを購入し、オーナーとなったCさん。
当初の家賃収入で返済シミュレーションをしたら、15年で返済可能でしょうとのことで、15年返済の融資を組みました。
1年目は満室で順調に返済できましたが、2年目から空室が出てしまい、赤字となってしまいます。
また、アパートの修繕も予定より多くなり、出費が増える一方という状況になりました。
さらに資金繰りが苦しくなり、購入してわずか3年で泣き泣き手放すことになりました。
この失敗原因は、キャッシュフローシミュレーションの現実的可能性が甘かったことです。
きちんとキャッシュフロー計画を立てていれば、ローン返済期間をもう少し長くするという判断をできたでしょう。
また、空室が出たということは客付けにも問題があった可能性があります。
(5)家賃を払ってもらえない!
ワンルームを購入したAさん。
前の入居者が出ていって、すぐに決まった新規の入居者。
管理会社がきちんと審査したはずなのに、いきなり家賃を滞納しました。
サブリース契約ではなかったので、すぐに赤字に転落してしまいました。
その後も支払いがなく、半年後に弁護士に依頼して建物明け渡し訴訟をして退去させました。
かかった持ち出し金額は、弁護士費用含めて200万円となり、貯金はなくなってしまいました。
(6)入居者がまさかの自殺?!
ワンルームマンションを持っていたYさん。 なんと仕事上の悩みが原因で、入居者が自殺してしまいました。
そのせいでなかなかその後入居者が付かず、かなり家賃を下げてようやく入居がある、という状況になってしまいました。
これは避けることが難しい失敗です。
また高齢化が進み、孤独死なども避けられない状況が考えられますのである程度資金は確保しておいた方が良いでしょう。
>>タバコ、勝手に民泊、許可なくリフォーム……不動産投資「入居者トラブル」どう防ぐ?
3、失敗から学ぶ不動産投資。リスク回避策を解説
(1)空室を回避するには?
空室の原因としてよく挙げられるのは、家賃が相場より高すぎることや、管理会社の広告活動が不十分なこと、また入居者の募集活動が遅いなどが考えられています。
入居募集は賃貸のピークである2~3月に行うと良いでしょう。
(2)駅から遠い物件だったら?
物件が駅チカではない場合、周辺の競合物件よりも魅力的に見せることが大事です。
競合物件にはない設備(無料Wi-Fi完備など)があれば賃貸ポータルサイトで積極的にアピールしましょう。
(3)家賃は下げずに共益費を使う
キャッシュフローが悪くなるので安易に家賃を下げるのは避けたほうが無難です。 「家賃10万4000円共益費0円」→「家賃9万9000円共益費5000円」 と共益費を上手く使うと賃貸ポータルサイトで10万円以下の検索でヒットするので、入居が決まりやすくなります。
(4)管理会社とのコミュニケーションを上手く取る
いずれの事例でも管理会社の仕事が完璧であったとは言えません。
退去があったタイミングでは管理会社とやり取りし(ただしあまりうるさく言ってはいけません)、どのような募集活動を管理会社が行う予定か確認しておきましょう。
自分で国土交通省の「不動産取引価格情報検索」や、「不動産ジャパン」などを利用して相場観を掴むことも大事です。
>>不動産投資で実際にあった「私道を巡る予期せぬトラブル」とは
4、不動産投資で失敗しないために
これらの失敗例は決してフィクションではなく、あちこちで頻発しているものばかりです。
安定的な家賃収入を得るために始めた不動産投資で、かえってお金を失ってしまうことがないよう、今回の内容を参考に不動産投資に取り組んで下さい。