• 不動産投資
  • 2023/4/17 (更新日:)

不動産投資詐欺に騙されないために知っておく手口5例と回避策

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不動産投資で詐欺にあうケースは、未だになくなりません。

不動産投資は、多くの人々が老後の年金不安を解消するための資産形成として注目している投資です。

しかし、その人気につけ込んだ不動産投資詐欺も存在するのです。

今回は、不動産投資詐欺の手口や、回避策について解説します。不動産投資を始める前に、必ず知っておきたい内容となっています。

不動産投資におけるリスクについては、「不動産投資の10のリスクとは?失敗しないための対策を徹底解説を合わせてご覧ください。

不動産投資の教科書代表YouTube「山本社長の不動産事件簿」では、不動産投資の実際にあった悪質な営業担当に騙された話や、良くない物件を買ってしまった失敗談をお話ししています!

初心者が知っておくべき不動産投資のバイブル
初心者が知っておくべき
不動産投資のバイブル
  • 不動産投資に興味があるけど何から始めていいか分からない…
  • 営業マンのいうことを鵜呑みにして失敗したくない…
  • しっかりと基礎から学び、できる限りリスクを避けたい…
  • 今は不動産投資の始めどきなのか?
  • 安定収益を得るための不動産投資物件の選び方
  • 不動産投資の失敗例から学ぼう


1、不動産投資詐欺とは?

不動産投資詐欺とは、不動産を販売する際に

  • 「必ず成功する」
  • 「誰でも儲かる」

といった根拠のない言葉を巧みに操り、価格と価値が釣り合っていない物件を購入させたり、手付金などを持ち逃げすることです。 

不動産投資の詐欺でよく使われる言葉

また、詐欺とまではいかなくとも、購入してもらうために

  • 必要な情報を伝えない
  • 焦らせて特定の物件を購入させる

というケースもあります。

上記のような不動産投資会社の営業担当から言われるがまま物件を購入してしまうと、不動産投資で失敗する可能性が高くなるでしょう。

2、不動産投資詐欺の5つの手口とその対策

不動産投資詐欺に合わないようにするためには、まずは手口を事前に把握し、回避策を覚えておくことが重要です。

この章では、具体的な不動産投資詐欺の手口と、その回避策を見ていきましょう。

(1)手付金詐欺

①詐欺の手口

「優良な物件で他の方も興味を示されているので手付金だけでも払っておいた方がいいですよ」といって、何かと手付金を払わせようとしてくる場合があります。

「そんなに優良な物件だったら手付金だけでも支払って物件をキープしておいて後でキャンセルすればいいや」と、安易な気持ちで手付金を支払ってしまうケースがありますが、これは大きな間違いです。

手付金は契約を行うことを前提に支払うものであるため、購入者の都合によって購入をキャンセルする場合、契約不履行によってその手付金を没収されてしまう可能性があります。

②回避策

手付金詐欺を避けるためには、簡単に手付金を支払わないようにすることが重要です。

また、購入を決めて手付金を払う前に、以下の確認が必要です。

  • 物件現地の確認
  • 関係当事者の本人確認
  • 契約内容の確認

購入すると決めた物件にのみ、購入意思を示すようにしましょう。

(2)満室詐欺

①詐欺の手口

「満室の今がチャンスですよ」と声をかけてくるケースがありますが、「満室なら安心して運用できるな」と思ったら大間違いです。

物件の売却価格は利回りを基準に算定されることが多く、少しでも物件を高く売却するために詐欺グループのメンバーが一時的に入居して満室を装っている場合があります。

一棟アパートに多い詐欺ですが、このような物件を購入してしまうと、購入した直後に退居者が続出、その後入居者がなかなか決まらず運用が困難になってしまう可能性があります。

②回避策

満室詐欺を避けるためには、過去の入退去履歴を記載した資料を見せてもらいましょう。直近になって、不自然な入居者が増えていないか確認します。

また、同じエリアで似た条件の物件の入居率を調べるなど、物件の賃貸需要を客観的に見極めることも必要です。

(3)二重譲渡詐欺

①詐欺の手口

不動産投資詐欺でなかなか見抜くことができないのが、二重譲渡による詐欺です。

二重譲渡とは、購入希望者以外の第三者にも同一不動産の売却を行うことです。

二重譲渡が行われたとき、善意の第三者が登記を先に備えてしまっていた場合には購入希望者が不動産を手に入れることができなくなります。

不動産投資詐欺が行われる場合、購入希望者に売却を行う裏で詐欺グループのメンバーに売却を行い、登記を備えさせるため、通常であれば二重譲渡が行われていることに気づきません。

②回避策

二重譲渡詐欺を避けるためには、まずは決済前にきちんと登記を確認することが必要です。

登記を確認する際には、日付と、売主と名乗る方に所有権があるのか確認しましょう。

また、不動産を取得した後すぐに登記を行うことで「この不動産は自分のもの」と法的に示すことも回避策となります。

(4)デート商法

①詐欺の手口

マッチングアプリなどで出会った恋愛対象の相手と何度か食事にいくうちに、資産運用や老後資金対策の話に移行し、最終的に不動産投資物件を紹介されるという事例です。

騙されている方は交際を目的に会っているため、物件を紹介される頃には相手に好意を持っており、断れない状況に陥っているというパターンです。

②回避策

デート商法を避けることは、なかなか難しいものです。

マッチングアプリなどで気軽に出会える相手は、詐欺を目的にしているかもしれない、という前提を忘れないことが必要でしょう。

不動産投資を勧められた場合、後日改めて物件情報を確認し、本当に自分が購入すべき物件なのかどうか判断ができたタイミングで購入することが回避策となります。

(5)値上がり詐欺

①詐欺の手口

「この物件は再開発で値段が上がるから、今がチャンスだよ」などとその時の旬の話題に合わせた詐欺が横行しています。

「将来必ず値上がりする」など、不明確なことをあたかも確実性のある情報のように伝える詐欺の手口は昔からよく使われている手法です。

しかし、結果的に購入時より値上がりするかどうかは誰にもわかりません。「必ず」「絶対」といった言葉を使う営業担当には注意が必要です。

②回避策

値上がり詐欺を避けるためには、その場で購入を決めるのではなく、後日改めて第三者に相談するとよいでしょう。

自分だけで購入を決める前に、他者の意見を聞くことは、一度冷静に考える機会になります。

3、騙されやすい営業トーク7選

不動産投資会社の営業担当は、物件を売ることが仕事です。そのため、詐欺とはならないまでも、初心者であまり知識のない相手に、メリットしかないような営業トークをする営業担当もいます。

この章では、よくある騙されやすい営業トークを紹介します。

(1)「クーリングオフができますよ」

「クーリングオフができるから、もし不安な場合にはその期間中に契約を解除すればいいですよ」と契約を勧めてくることがありますが、簡単に信じるべきではありません。

クーリングオフ制度は、相手が宅建業者で事務所以外での契約について適用されるものです。

宅建業者でない場合や、事務所などで契約を行った場合にはクーリングオフ制度が適用されない可能性があることに留意しましょう。

クーリングオフできるからと契約を誘われても、安易に契約書に署名押印しない姿勢が重要です。

(2)「この物件は高利回り」

高利回りであることだけを強調されて、物件購入を勧められたときにも注意が必要です。

高利回りの物件は、家賃が相場よりも高く設定されていたり、賃貸需要が低く空室リスクが高かったりすることがあります。周辺の家賃相場と比較して妥当な家賃設定になっているか、賃貸需要が低くないか確認しましょう。

物件の収益性は、利回りだけで測ることはできません。

低利回りの物件でも、賃貸需要が下がりにくいエリアで、建物の造りが精巧であるなど、資産価値が高く長期的に見た場合に収益性が高いケースもあることを覚えておきましょう。

利回りについての詳細は、「不動産投資の利回りとは|不動産市況の推移についても解説」をご覧ください。

(3)「家賃保証がある」

家賃保証を利用するときには、ほとんどのケースでサブリース契約を締結します。

しかしサブリース契約は、不動産投資会社にとって有利な契約になっていることが多い点に留意が必要です。

近年、サブリース契約によるトラブルが多く発生しており、消費者庁でも注意喚起を行っています。

サブリース契約に関するトラブルにご注意ください!|消費者庁

家賃保証という言葉につられて安易に契約するのではなく、契約前に必ず内容を確認し、疑問点を解消するようにしましょう。

(4)「この物件は将来確実に値上がりするよ」

昔から使われているセリフですが、将来確実に値上がりすることが保証されている物件など存在しません。

不動産は保有するだけで固定資産税や管理費用が発生します。値上がりすることを期待して保有し続けても、維持するために少なくない経費がかかることに留意が必要です。

(5)「不動産投資は節税になる」

確かに、不動産投資は節税(所得税・住民税、相続税など)につながるケースがありますが、節税だけを目的にすると損する可能性もあります。

なぜなら、例えば所得税・住民税が節税になるということは不動産投資の事業自体は赤字になっているということだからです。

節税になることはよいのですが、本当に不動産投資をすることで利益が得られるのかチェックするために、必ずキャッシュフローのシミュレーションをしましょう。 

(6)「不動産投資は年金代わりになる」

不動産は、築年数の経過とともに修繕費などの出費が増え、家賃は下がる傾向にあります。そのため、不動産投資で収入を得るためには、今後何十年にわたって賃貸需要があり続ける、資産価値が高い物件を選ぶことがポイントになってきます。

どんな物件でも「年金代わりになる」わけではありません。

(7)「今購入を決めてくれたら値引きする」

今なら値引きすると言われたら、お得であるかのように感じるかもしれませんが、もともと値引き分を上乗せして提示していた可能性があります。

営業トークを安易に信じて購入するのではなく、物件自体に投資する価値があるかどうか、価値と価格が見合っているかどうかを冷静に判断しましょう。

4、悪質な不動産投資会社の特徴 

不動産投資 詐欺

詐欺被害に遭わないためには、悪質な不動産投資会社を見抜く力が必要です。悪質な業者には、共通点が多く存在するので、押さえておきましょう。 

(1)デメリットを伝えない

提案する物件のデメリットやリスクを話さなかったり、聞いても隠そうとする不動産投資会社には注意が必要です。

投資物件で、全てにおいてパーフェクトと言える物件は、そうあるものではありません。

優良な不動産投資会社は、投資家とのトラブルを回避するために、メリットだけでなくデメリットもきちんと説明するものです。

疑問に思うことや、不安に感じる点が解消されないまま物件を購入しないようにしましょう。

(2)早く購入するように急かす

悪質な不動産投資会社は、他の購入希望者がいるなどの理由を付けて、早く購入することや手付金を支払うことを急かしたり焦らせてきます。

最悪の場合、購入後や手付金を支払った後に業者と連絡が取れなくなるケースもあるため、気をつけなければなりません。

収益性の高い物件を見極めるためには、比較検討することが大切なので、特定の物件を焦らせて購入させようとする営業担当と連絡を取る必要はないでしょう。

(3)不動産投資のシミュレーションを作らない(作れない)

優良な不動産投資会社は、対象物件の様々なリスクを想定した運用シミュレーションを作成して、購入後の不動産運用における不安を取り除こうとするものです。

これに対し、悪質な不動産投資会社は、購入者にとって有利な条件でしか運用シミュレーションを作成しないことがあります。

また、故意にシミュレーション結果を操作したり、シミュレーションが不十分で投資判断に必要な情報を提示できないケースもあります。

5、不動産投資詐欺に遭ったときの相談先

もし不動産投資詐欺に遭ってしまったら、1人で悩まず、以下のような機関に相談しましょう。

6、不動産投資詐欺に遭わないための相談先

不動産投資をする際、「これは詐欺ではないか?」と感じたら、すぐに不動産投資に詳しい第三者に相談をしましょう。

相談できる第三者には、以下のようなものがあります。

(1)他の不動産投資会社

不動産投資会社は、不動産投資の物件紹介から購入、購入後の管理や出口戦略をサポートしています。

不動産に最も密接に関わっている不動産投資会社の営業担当は、詐欺であるかに対して具体的な回答を持っている可能性が高いといえます。

しかし、他の不動産投資会社に相談する際には、相談先の不動産投資会社が悪質である可能性に留意が必要です。

(2)不動産投資経験者

周りに不動産投資の経験者がいる場合、心強い相談相手となります。投資用物件を提供する立場ではないため、他の物件を提案されることもないでしょう。

ただ、不動産投資経験の浅い投資家が不動産投資コンサルタントと名乗って、高額な依頼料を請求するケースもあるので、注意が必要です。

一方、不動産投資の相談をしたいけど、周りに不動産投資の経験者がいないというケースも十分にあると思います。

不動産投資の教科書では、オンラインで現役の不動産投資家に相談できる「セカンド・オピニオンサービス」を行っております。

多くの投資家に知ってもらいたいという思いから、現在無料で相談できます。ぜひご活用ください。

 

(2)ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーは資産運用やライフプランの作成、保険の相談など様々な専門知識を有している専門家です。

不動産投資はもちろんのこと、それ以外のお金の悩みや資金計画、ライフスタイルに合わせたプランなどについてもアドバイスを行ってくれます。

ファイナンシャルプランナーは、資産計画のアドバイスを通して、金融商品を営業することで収入を得ています。そのため、相談した際に金融商品を勧められる可能性が高いでしょう。

(3)金融機関の資産運用相談

金融機関の資産運用相談窓口には、資産運用の専門家が常駐しています。

金融機関であれば、安心して相談を行うことができますし、友好的な関係を築いておくことで不動産投資の際に融資を受けやすいというメリットもあります。 

しかし、ファイナンシャルプランナーと同様、相談した際には、金融商品を勧められることが考えられます。どのような金融商品でも、勧められるがまま投資するのではなく、投資する価値があるかを冷静に吟味しましょう。

不動産投資詐欺に関するよくある質問

(1)不動産投資詐欺とは、どのような詐欺ですか?

不動産を販売する際に、根拠のない言葉を巧みに操り、価格と価値が釣り合っていない物件を購入させたり、手付金などを持ち逃げすることです。

(2)不動産投資詐欺の被害額を取り戻すことは可能ですか?

不動産投資詐欺の被害に遭ってしまった場合、返金してもらうことは非常に難しいですが、弁護士などの専門家に相談し、法的手続きを行うことで取り戻せる可能性があります。

(3)悪質な不動産投資会社の特徴はありますか?

悪質な不動産投資会社の特徴は、おもに以下の3つです。

  • デメリットを伝えない
  • 早く購入するように急かす
  • 不動産投資のシミュレーションを作らない(作れない)

まとめ

不動産投資詐欺は、知識の浅い初心者が狙われることが多いものです。

詐欺の手口はどれも人の心の隙にうまく入り込んでくるため、経験者でも騙されるケースも少なくありません。

不動産投資を始める際は、まずは書籍を読んだりセミナーに参加したりして、不動産投資の知識を身に着けるところから取り組むことで、収益性の高い不動産投資へとつながります。

初心者が知っておくべき不動産投資のバイブル
初心者が知っておくべき
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  • 営業マンのいうことを鵜呑みにして失敗したくない…
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  • 安定収益を得るための不動産投資物件の選び方
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