webマーケティングの施策として主流となっているリスティング広告。

突然リスティング広告をやることになったけど、費用や代理店が決められない…と思われているマーケティング担当の方。今回はYahoo!マーケティングソリューション認定パートナーである弊社が、創業時から培ってきたノウハウを元に、リスティング広告の基本や費用の決め方を徹底的に解説します。

1、リスティング広告とは?

リスティング広告とはSEM(サーチ・エンジン・マーケティング)と呼ばれる、顧客を検索エンジンから取り込むためのwebマーケティング手法の1つです。

複数の広告主の広告が並んでいる(リスト化されている)ことからリスティング広告と言われています。

リスティング広告の主流は「Google AdWords」や「Yahoo!広告」で
種類としては、
「検索連動型広告」
「ディスプレイ広告」
の2種類があります。

どちらもユーザーがその広告をクリックすることで、広告主に広告費が請求される「クリック課金型」方式が一般的です。なお、ディスプレイ広告には表示された回数に応じて課金される「インプレッション課金」方式もあります。

(1)検索連動広告とは?

検索連動型広告は、検索エンジンで検索した際にその結果に加えて表示される広告を指します。(画像左の赤枠の部分)

基本的には、広告主が登録したキーワードをユーザーが検索することで表示されます。

(2)ディスプレイ広告とは?

ディスプレイ広告は、特定のWEBサイト上やコンテンツに掲載される広告のことです。(画像右の赤枠の部分)

このような違いはありますが、一般的には「リスティング広告=検索連動型広告」と認識されています。

(3)リスティング広告がインターネット広告の大部分を占める

また日本のweb広告費のうち「検索連動型広告」と「ディスプレイ広告」の2種は全体の7割以上を占めており、
インターネット広告の中でも主流であると言えます。

※データ引用元:電通グループ|2019年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析

2、リスティング広告の計算方法

とても大まかな計算方法ですが、現在の売上からリスティング広告の費用を計算する方法があります。

売上 × 広告費の割合 = 広告宣伝費

業界や商材にもよりますが、一般的には売上の5%〜10%を広告費に充てることが目安になっています(なお、売上に対する広告費率が高い業界では30%超ということもあります。

仮に総売上が500万円だった場合は以下のような計算方法になります。

3、リスティング広告の費用の相場

リスティング広告の費用の相場は、調べれば調べるほどサイトにより違う情報が出てきます。

というのも、その企業の業界や商材・ターゲットにより大きく異なってくるため、自社に合せた費用設計をすることが重要となってきます。

弊社がお手伝いさせていただいているクライアント様(中小企業、商材問わず)ですと、月50万円〜100万からスタートし、コンバージョンしてきてから月200万円〜500万円程度に設定しているところが多くみられます。

4、リスティング広告の費用の決め方

リスティング広告の費用を決める際は、先に目指したい目標値を決めてから行います。

つまり、

(1)求める売上・粗利益から広告費を決めるケース

(2)獲得したいコンバージョン数から広告費を決めるケース

(3)獲得したいコンバージョン単価(CPA、CPO)から広告費を決めるケース

(4)クリック単価(CPC)から広告費を決めるケース

などの目標値を決めた上で広告費を決定します。

それぞれのケースについて解説していきましょう。

(1)求める売上・粗利益から広告費を決める

まずはまだ事業計画上求める売上・粗利益が決まっていないケースです。

その際はまず、

・求める売上
・求める粗利益

を決めましょう。

求める粗利益=求める売上ー広告費
(ざっくりとした計算です)

売上・粗利益が決まると、上記の式の通り広告費の金額が決まります。

(2)獲得したいコンバージョン数から広告費を決めるケース

次は獲得したいコンバージョン数から広告費を決めるケースです。

広告費は以下の計算式で算出することができます。

広告費 = 獲得したいコンバージョン数 × 獲得したいコンバージョン単価(CPA、CPO)

コンバージョン数が決まっているのであれば、これまでの実績などからコンバージョン単価を算出することで広告費が決まります。

(3)獲得したいコンバージョン単価(CPA、CPO)から決める

目標とするコンバージョン単価(=CPA:「購入」「問い合せ」などひとつのコンバージョンに対してかけられる費用や、CPO)が決まっている場合は、以下から計算します。

目標CPA = 販売価格 - 原価 - 確保したい利益

目標CPAは価格・原価・確保したい利益から逆算します。

※このCPAが3,000円を超えると利益が減り、6,000円を超えると赤字になります。

コンバージョン数(売りたい数)を当てはめて、この商品の広告費を計算します。

広告費 = 目標コンバージョン単価 × コンバージョン数

この商品を100個売りたい場合は、

となります。

(4)クリック単価(CPC)から広告費を決めるケース

「これでユーザーを集めたい」というキーワードを先に決めて、
GoogleキーワードプランナーやYahoo!広告から平均クリック単価を算出します。

キーワードプランナーでは以下の数値を参考にします。

ここで確認したクリック単価を以下の式に当てはめます。

 

広告費 = 平均クリック単価× クリック数

クリック単価が150円、クリック数が1,000の場合、

となります。

ただし、注力するキーワードは運用していくうちに変わっていき、それと同時にクリック単価も変わっていくので注意が必要です。

5、広告費を抑える方法

)除外キーワードの設定

広告を出稿し始めて間もないタイミングは、無関係なキーワードでも広告が表示されてしまいます。ユーザーにとって必要のない広告は、クリックされてもコンバージョンせずコストとなってしまうため、除外キーワードを設定することが必須となってきます。

除外キーワードは、「設定したキーワードに類似しているものの、別の商品を探しているユーザー」が検索時に使用する可能性がある語句を探して設定します。
※食器のグラスを販売している場合「サングラス」「グラストラッカー」など

何を除外すればいいかわからない場合は、関連キーワードツール などを使用してユーザーが検索している語句を探して参考にしてみましょう。

また除外キーワードにはマッチタイプの種類がありますので、こちらも併せて設定していきます。

上記のマッチタイプを使用した除外キーワードの参考例が以下です。

(2)品質スコアの向上

広告の掲載順位は、入札単価と品質スコアを掛け合わせた10段階の広告ランクで決まります。

計算方法は以下の通りです。

広告ランク = 上限クリック単価 × 広告の品質 + 広告表示オプション

品質スコアを高めることで、入札価格が低くても高い広告ランクを獲得できるため、広告の上位表示が可能になります。

 

品質スコア(広告の品質)は主に以下の要素で決まっています。

Googleキーワードプランナーで設定したキーワードの品質スコアを確認し、「平均より下」となっているものを改善していくことで、効率よく広告を運用していくことができます。

(3)配信ターゲット・地域を限定する

広告を配信するターゲットの属性・地域を限定させることも、広告費を抑える方法の一つです。

年齢・性別・世帯年収などの項目を選択できるので、より広告表示のコントロールが可能になります。

6、代理店運用と自社運用のメリット・デメリット

大まかなリスティング広告の費用が把握できれば、代理店に依頼するか自社で運用するかも悩みどころだと思います。

代理店と自社運用のメリット・デメリットは以下になります。

(1)代理店運用のメリット・デメリット

(2)自社運用のメリット・デメリット

7、代理店運用でかかる費用

代理店の手数料体系は主に3種類あります。

(1)手数料率型

この体系が広告業界では一般的です。
リスティング広告費の20%が代行手数料の相場となっています。

手数料率型の料金体系は、広告費が上がれば手数料も比例して上がるため、広告規模が大きくなれば代理店に支払う手数料も上がります。

(2)定額型

定額型は広告費に関係なく、一定金額がかかる手数料体系です。

数万円〜20万円程度が相場ですが、代理店の作業工数に応じて金額が上下するケースが多いです。
サービス内容によって費用が変わってくるため、代理店に依頼したい作業を細かくすり合わせすることが必要です。

(3)成果報酬型

成果報酬型はコンバージョン数に応じて手数料が発生する料金体系です。

アフェリエイター等がこれに該当し、以下のように手数料が決まります。

目標コンバージョン単価 × コンバージョン数 = 手数料

代理店の手数料は最も気になるところだと思いますが、「手数料が安い=その分多くの案件を抱えている」ということもあります。担当が多くの案件を抱えているということは、「1社のために割いてくれる時間が減る」ということに置き換えることもできます。

わざわざ手数料を払っても成果に繋がらない場合もあるため、パートナーとして自社の目標を達成してくれる代理店を選ぶ必要があります。

8、代理店の選び方

料金体系が分かったところで、パートナーとなってくれる代理店の探し方をお伝えします。

まず代理店に何を依頼するかを社内で決めたのちに、以下のような軸で選んでいきます。

(1)手数料とサービス提供範囲

先ほど説明しました手数料と併せて確認していただきたいポイントは、「その手数料に含まれるサービス提供範囲」です。

広告運用に関わる業務は幅広く、同じ手数料率でも代理店によってサービス提供範囲が異なります。
各代理店を横並びにし、強みや特徴なども比較対象として選んでいくことをおすすめします。

(2)認定代理店のバッジを保有しているか

認定代理店とは、Google PartnerやYahoo!認定パートナーなどの各媒体が公式に認めた代理店のことです。

認定代理店であれば、媒体の担当者が専任でついているため定期的に最新の情報を得ることができます。
必ずしも認定代理店がバッチを掲載している訳ではないので、判断材料の一つと考えてください。

(3)運用体制はどうなっているか

代理店に依頼をする際は、営業や運用者・それに付随するサポート部署などどのような体制で運用してくれるかの確認を行いましょう。
運用担当者のスキルやコミュニケーションコストなどの見極めが必要になります。

代理店は1人の運用担当者が複数のクライアントの運用を行うため、どうしても自社に割いてくれるリソースが限られてしまいます。しかしチームでの運用であれば、緊急時の対応も可能なので安心できます。

9、撤退ラインを決めておく

広告費をかけてもなかなかコンバージョンしなかったときのために、予め撤退ラインを設定しておきましょう。

具体的な数値で決めておくことで、効果が出ないのにズルズルと広告配信を続けるリスクを回避できます。

とはいえ、広告配信を初めてすぐに結果がでることは稀です。
最低でも3ヶ月は仮説検証を繰り返して運用していくことで成功に繋がります。

10、まとめ

リスティング広告の費用を決める際は、得たい成果を明確にして運用していくことがカギとなります。定期的にPDCAサイクルを回し、効果的に広告配信を行っていきましょう。