#キャリア 2021/04/22

働く女性と家事育児 座談会レポ~中編~「ママになると仕事や推し活を全力で楽しめない…?!」

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2021年4月7日(水) “読者と編集者が一緒に作る”女性WEBメディアPRIMEの初回イベント「女性と家事育児」座談会が開催され、それぞれ異なるバックグラウンドや思考を持つ女性たちが『完璧なママ』になろうと頑張り、挫折し、それを乗り越えて前向きになるまでを語りました。

(zoom/clubhouseにて配信)イベントの詳細はこちら

座談会の中編では、立ちはだがる壁や挫折から前向きになるまでの過程や工夫へと話が広がりました。三者三様の乗り越え方と人生観まで変わったという座談会レポート中編をどうぞご覧ください。

<前編><後編>はこちらから

「しないことを」を増やし、自分の時間を取り戻した

ーー皆さん母親のしんどさを経験しながらも、それぞれ自分なりの道を進んでいらっしゃると思います。ここからは母親をしながらも前向きに自分の人生を切り開いていくためのヒントについて、お話を伺っていきます。

みくりや:最近出した本(働く女の「しないこと」リスト)の中でも触れているのですが、「これは私にはできない」というふうに「しないことを」を増やすようにしたんですね。子どものために旅行をするとか、レジャースポットに連れて行くとか、写真館で記念写真を撮るとか、そういうことを思い切ってやめました。「しないこと」を決めた結果、適度な余白が生まれ、自由な時間が増えました。孤独感は今も少しはあるけど、自分の時間を取り戻し、文筆活動など、やりたいことに取り組めている今を誇りに思っています。

あとは、今回の座談会みたいに、自分の知らなかった誰かのストレスを知るというのも大事だなと思いました。自分の経験していないしんどさを知れて、こういう見方もあるんだ、こういう人もいるんだ、と。みんなそれぞれ事情があるとお互いに知っていれば、ある意味誰しもが一人になることを前向きに捉えられるのかな、と思いました。 

ーー自分が落ち込んでいるときって、自分以外の人がみんな完璧に見えちゃったりしますよね。でもその人にも悩みがあったり、自分の知らない痛みを持っていたりする。あの人でさえ完璧じゃないんだし、無理に完璧を目指す必要ないじゃん、って。そういう前向きな開き直りの境地になれたら楽になれるのかな、とお話を聞いていて思いました。

 

理不尽な状況であっても、今の自分が持っているカードで最善の道を選ぶ

ーーミイさんは辛かった状況をどうやって乗り越えたのでしょうか?

ミイ:自分で働くことを選んだ私ですが、恐ろしいことに私のなかにも「3歳までは母親が傍にいるべき」という思いがありました。今の社会はそうだから、という思い込みもあって。だから子どものそばにいられない自分が惨めなのではないかと悩んだり…。そんな気持ちを自分で慰めるしかなかったです。

ただそこでやりすごすのではなく、このネガティブな状況に長くとどまるのはよくないと考え、すぐに2人目を作ろうと決断しました。いずれ欲しかったし、状況を変える必要があると。ほどなくして、2回目の産休に入りました。

そして、2回目の復職時に新規事業の部署に配属されました。その職場には新しい風が吹いていて、とても働きやすかったです。一番よかったのは新卒がたくさんいる部署だったこと。その子たちにとっては最初から「ママが働くのは当たり前」だったんです。私が休んでいた2~3年で社会も進化したのかな。新しい常識ができてきて、古い感覚だった男性の中間管理職も安易に失礼なことが言えなくなった。そのおかげで私も堂々と働くことができるようになりました。

ーー理不尽な状況であっても、今の自分が持っているカードで最善の道を選ぼう、というミイさんの決断力がすごいです。

ミイ:1人目で復職した当時は、戦っても私の味方は誰もいないって思って。2人目の産休が明けてみると、気付いたら、時代と若い子たちが私の味方をしてくれていました。そのときの若い子たちは、自分がお母さんになっても働きますっていうのが当たり前の女の子たちだったので。

みくりや:ミイさんの行動が、下の世代の人たちの常識や価値観を変えていくことに繋がったんですね。ミイさんが動かなかったら、彼女たちも「例え社会が変わってもこの会社は無理だよね」という考え方になっていたかもしれない。

ミイ:部署によっては昔のまま、というところもあります。だからこそ、若い人にはすごく価値があるなって思います。

 

ちょっとしこりが残っているくらいのほうがいい

ミイ:35歳を過ぎて、子離れと同時に考えが大きく変わりました。

やりがいのある仕事をしながら子どものふとした姿も自分の目に収めたい。
家族になった人たちとは寄り添って生きていきたい。
私の大切な喜びや楽しみは存分に堪能して死にたい。

この3つとも絶対に諦めないって決意したんです。それまでは忙しさを理由に、自分の人生にとって大事な事をスルーしちゃってた。そこに気づいて自分の価値観が反転したんです。今だからできる働き方、生き方を選ぼうと40歳を前にして思いました。

現在の会社の社長は、少子化問題を日本の大きな問題だと思っていて、それに伴い社員の働き方にも柔軟に寄り添ってくれます。私が望む3つの願いが叶う働き方ができる会社に出会えて、運よく採用してもらえて、ありがたいし幸せです。

まだ推しを目の前にして表れる子どもへの罪悪感は悩みですけど(前編参照)。それが今の私の葛藤ですね。

みくりや:ミイさんのお話を聞いていると、「母親のしんどさ」は乗り越えた後でもなお、ライブ中にお子さんの存在が頭をよぎったりするというのを聞いて、長い時間をかけて凝り固まったものってゼロになることはないんだな、と。残った1とか2の欠片とどう付き合っていくのかが大事。その欠片が一切クリアになって、0になっちゃったら、自分と反対の立場の人を受け入れられないと思うんですよ。何でまだそんな凝り固まったもの持ってるの?って、人を否定するようになっちゃう。だから、ちょっとしこりが残っているくらいのほうがいいのかな、と思ったりします。

ミイ:ありがとうございます。自分を完全に許したわけではないけど、どこかではやっぱりしこりだったんだなって話していて気付きました。でもそれが糧になっているとみくりやさんが表現してくれて、すごく嬉しいです。

ーークリアできていない自分の気持ちを認めてあげる。それが大事なのではないかと気づかせてもらいました。

*後編、「この世界には色々な母親の形がある」へ続きます!

 

【ライター】碧月はる

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