#キャリア 2021/06/08

【アラフォーの転職】仕事のために時短勤務や在宅勤務を選択するということ

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就職や資格取得を経て、キャリアを築いていく女性のうち、育児や介護、家事労働などの負担を引き受けることから、自分以外の理由で仕事を手放さなければならないと感じる女性は少なくありません。
今回から始まるシリーズ【転職を選んだ女性たち】では、ワーママ歴13年目の編集者が、自分のキャリアのみならず時に家庭や家族のことまで担いながら働く女性たちにインタビュー。ワーママ目線を取り入れながら彼女たちのストーリーをご紹介します。同世代である30~40代女性の働き方や生き方、一括りにはできない女性のあらゆる選択と人生にフォーカスし、前向きに生きるヒントを探っていきます。

【アラフォーでの転職】キミ子さん/IT企業/正社員/40代

今回、お話を伺ったキミ子さんは、都内IT企業で正社員として働く40代の女性。現在は、不動産投資者向けの情報メディアを運営しながらバックオフィス担当を兼任しています。
キミ子さんは現在お子さんや同居するご両親はいないということですが、ずっとフルタイム勤務を続けてきた中、30代後半で時短勤務という働き方を取り入れます。

その選択の背景や、実際の時短勤務の取り入れ方やメリットについてお話を伺いました。

40歳を過ぎた女性の再スタートは難しい?

―まずはキミ子さんのこれまでの働き方を教えてください。

不動産業界に長くいて、平日は朝から晩までガッツリ働く生活をしていました。30代後半で同じ業界内で転職したのをきっかけに、時短で働くことを視野に入れ始めました。

―そのタイミングで時短勤務に興味を持たれたのはなぜですか?

新しい環境では、社会復帰してきた年上の女性がたくさんいました。その方達は子育てがひと段落してまた働き始めた方や、久々に業界復帰した再スタート組。それまで「女性の40代での再スタートは難しい」となんとなく思っていましたが、色んな働き方を取り入れながらも楽しそうに活躍する彼女たちを見て「働き方を変えたとしても結構大丈夫なんだな」と思いました。
40歳過ぎの再スタートが全然ありなんだと知ったら色んな働き方があることに気付いて、一度自分に合う働き方を探してみようと思ったのがきっかけです。

タイムスケジュールを狂わせる通勤時間

―既婚子持ちに関係なく、日本には「40過ぎの女性の採用や再スタートは厳しい」というのがなぜか昔からまん延していますよね。私もそう思い込んでフルタイムが手放せなかったり転職に踏み切れなかったひとりですが、では色々な働き方を模索するその中で、まず時短勤務という働き方に決めたのはなぜですか?

ベンチャー企業に転職した元同僚が時短で働き始めて、その子が時短勤務のメリットを教えてくれたのが興味を持ったきっかけです。自分の時間が作りやすいことはもちろん、自分のメンテナンスの時間が取れるというのを聞いて「時短で働く」ということを本気で考え始めました。時間の有効活用という点で自分の人生や健康を大切にするのはもちろんですが、フルタイムで勤務していた時は通勤時間がとにかくしんどくて。往復で数時間取られるのは時間ももったいないし、有効活用しようにも日本の満員電車では読書もできない。満員電車で体調を崩す時もありました。

―通勤に苦労し悩むサラリーマンは多いですよね。ワーママ目線だと、心身は平気でも配属先次第で通勤時間が大幅に変わり子供の生活にも大きく影響することがあります。通勤の問題は時間、健康、生活など実は多角的に大きな問題を抱えてる部分かもしれません。

わかります。私は都内のメディア運営会社で、パートとして短時間勤務をスタートさせました。出勤は毎日していました。ところがこのタイミングで引っ越しをすることになり、結局通勤時間に往復で4時間近く取られることになって…それをきっかけにさらに時間が重要と考えるようになったんです。

それで引き続き色んな働き方を試してみようと考える中で、たまたま知り合いから声をかけていただいたのが今の会社です。

時短勤務や在宅勤務は、母親や妻だけのもの?

―在宅勤務や時短勤務は子育てや介護を理由に選択する人が多く、企業側もその枠でしか時短勤務の制度が無いケースが多いですが、キミ子さんが実際その働き方をしてみて気付いたことなどはありますか?実際に時短で働いてみてどうでしたか?

今の会社では私は正社員なのですが、9:00~16:00(出勤時は10:00~17:00)の勤務時間に、さらに週1出社+週4在宅勤務という働き方をさせていただいています。まず、通勤の労力がなくなると、通勤に振り分けていたリソースが仕事に使えるんですよ。仕事だけに集中できるし、拘束時間が短いとその分健康管理にも気が回る。健康に配慮して運動したりして体力がつくと結果として業務の集中力もあがったと実感しています。

週1の出勤日についても、逆に会社にいる時にしかできないことをやろうと事前準備をして出社するようになったので業務効率はUPしていると思います。あとは、出社した時のランチはリフレッシュできる貴重な時間!頭の切り替えにもちょうど良いたまの楽しみです。週1だとつい豪華にしちゃうんですけどね(笑)

―パフォーマンスの面やメンタル面でも大きなメリットがあるということですね!次に在宅勤務の面でお伺いしたいのですが、コミュニケーションや仕事の進め方で問題はないのでしょうか?

今はコロナ禍で全員がフルリモートに対応していますが、以前から在宅勤務をしていたのは私ともう数名くらい。今の会社では最初のほうでした。なので、最初は自分が馴染んでないなというアウェイ感がありました。私も皆さんも顔と名前が一致しないんですよね。

―なるほど!そのお話も聞いてみたかったのですが、会社は人間関係形成の場でも大きな役割があると個人的には思っていて、会社には仕事終わりに飲みに行ったり、プライベートでも付き合えるような出会いも生まれますよね?在宅勤務者はその点ではいかがでしょうか。

転職の際に人間関係はあまり考えなかったんですよね。通勤がなくなることが大前提で。そこはやってみないとわからないなと思ったんです。

―本当に通勤時間のカットをまず第一に考えたのですね。ではその「時間が重要」という点にフォーカスした結果いかがでしたか?

前述の通り、最初はアウェイ感を感じていました。しかし今は、コロナ禍で予期せず社内外のリモート化が進み、それをきっかけに逆にみなさんのことを知る機会が増えています。

リモート化でコミュニケーション促進

―具体的にはどういうことでしょうか?

リモート化が進んだことで会社が改めて社内の一体感やコミュニケーションを促進してくれました。週1開催のリモート研修(自由参加)や、月1開催の全体会議(基本全員出席)などです。

zoomの良いところは、顔の横に名前が出るので名前と顔一致させられるところ。研修や会議の開催とzoomのおかげで顔と名前はかなり一致しました。研修や会議によっては、ブレイクアウトルームを使って4~5人レベルでディスカッションをする機会もあるので、それがさらにひとりひとりを知る機会になっています。

―キミ子さんにとっては、リモートだからこそ逆に社内のコミュニケーションが取りやすくなったのですね。

そうなんです。俄然やりやすくなりました。困った時に声がかけやすくなったり、社内外でリモートツールが広がってるのを感じましたね。

大きな変化だと思ったのが、以前は打ち合わせとなれば全員が集合できる日程をすり合わせ場所を決定しどこかに出向いて会議をしていたものが、今なら当日中にサクッとzoomで集まり、会議開催というスピード感。会議が必要となった際に、30分くらいであれば私たちもお客様も当日であってもすぐ集まれるんですよね。なのでリモート化のおかげで話が早くなり、問題解決までのスピードは格段に早くなりました。

―すごい!リモートワーク導入のメリットは素早い意志決定と生産性アップだとよく聞きますがまさにリアルなその実例。効率的な仕事の進め方は企業や事業にとってメリットしかないですね。

はい。たまたまなのか、恵まれているのか私にとってはこの働き方は理想に近いですし、業務面でのメリットも大きいです。時短勤務や在宅勤務で正社員という条件も大変ありがたいです。

―働き方に理解ある会社の存在は大きいですよね。私も育児や介護のための時短勤務しかあまり聞いたことがなかったので、時短勤務=働き方をセーブすると捉えがちでしたが、キミ子さんのお話を聞いて、リモートワークだからこそ就業環境を整え、通勤時間含め時間の使い方のポイントを押さえることで生産性を維持または向上させられることがわかりました。これからもその人のスペックや枠組みに囚われず色々な働き方とそのメリットを伺っていきたいと思います。本日はお忙しいところ貴重なお時間をいただきありがとうございました!

<編集後記>

結婚や家事育児のためではなく、通勤時間の短縮による時間の有効活用という点から時短勤務と在宅勤務を選択したキミ子さん。
コロナ禍のテレワーク化による周囲の変化もあり、そのメリットを多角的に実感し、会社や業務に前向きに向き合っているお話が印象的でした。

また、キミ子さんのお話から分かるように、勤務先がリモートワークに合わせて社内コミュニケーションを活性化させる取り組みを行ったことがさらに好結果を生みだしていました。

会社全体だけでなくとも、部署やチームなど小さな組織からこうした取り組みを推進していくことでリモートワークはもっと浸透しやすくなるのかもしれません。そしてそれは色々な条件で働くママ達が当たり前のように組織で活躍するためにも有効な手段となります。

コミュニケーションの課題解決と有効活用は、様々な働き方推進のヒントとなりそうです。

 

<ライタープロフィール> A.O
PRIMEライター&編集者/30代/新卒入社した大手企業からベンチャーに転職したワーママ歴13年目/自分の生き方を模索しながら様々な女性の人生にふれあいたい/海外のナイトクラブと音楽が人生のスパイスです

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