閉店危機を救った店長が漫画シナリオ原作者に！？奇跡のドラマがありすぎる漫画喫茶
都内近郊の素敵な漫画喫茶を訪ね、そのお店ならではの魅力やおすすめの過ごし方を紹介する連載「漫画喫茶探訪」。
「漫画喫茶探訪」vol.3の取材でお伺いしたのは、東急田園都市線・三軒茶屋駅から徒歩約1分の「まんがの図書館ガリレオ」です。
目次
新しい漫画との出会いのために…あえてのオープンスペース
1998年オープン以来、三軒茶屋付近に住む住民たちから愛されているお店。老若男女誰もが気軽に立ち寄れる雰囲気で買い物の合間に小さなお子さんを預けていける安心感も。昼間は親子連れのお客さんも多いそうです。
店内は「まんが図書館」とのネーミングどおり、個室なしのオープンスペース。「他のお客さんが読んでいる漫画が見えることで、新しい漫画との出会いのきっかけになれば」という店長の思いもあります。
テーブル席のほか、窓際席も豊富。コワーキングスペースとしての利用もできるので仕事の合間に漫画を読んで休憩も可能です。種類豊富なフリードリンクでほっと一息つけるのも魅力。
蔵書数は新刊から名作レジェンド漫画まで都内最大級の4万冊以上あり、神保町の古書店の役割を担っているような側面も。以前の経営者が好きだった手塚治虫作品は店内の神棚的な場所に陳列されています。
ガリレオの閉店危機を救った店長三田たたみさんの漫画に対する思い
以前の漫画喫茶時代から創業27年を誇る当店。2017年に運営会社が経営危機に陥り、閉店の大ピンチに。
当時アルバイトをしていた現在の店長・三田たたみさんが「大量の漫画が捨てられ、常連客の居場所が奪われてしまう」と名乗りをあげて引き継ぎました。
会社員経験はあったものの、経営の経験がなかった三田さん。商工会メンバーの力添えもあって店を継承し、客足が大幅に減ったコロナ禍も常連客の支えで乗り切ったそうです。
幼い頃からの漫画愛、つらかった時に立ち直らせてくれた店に対する想いがエピソードから感じられます。
経営を引き継いだことで開けた漫画シナリオライターの道
店長の三田さんには漫画シナリオ原作者としての顔も。実写ドラマ化され、話題になった漫画『夫を社会的に抹殺する5つの方法』の原作を手掛けています。アルバイト時代からシナリオは書いていたものの、鳴かず飛ばずだったという三田さん。
この店を引き継ぎ、経営者として参加した交流会で漫画関係者と遭遇。その方の紹介で出会った漫画家の新作に三田さんの漫画シナリオが見事採用に。
三田さんの強い漫画愛が呼びこんだ奇跡のような出来事。漫画シナリオライターとしての活躍も楽しみですね。
【教えてくれた人】まんがの図書館ガリレオ 店長・三田たたみさん
「一見怪しそうなお店？に見えるけれどぜひ一度足を運んでください。話しかけてくださればおすすめの漫画も紹介します！」
まんがの図書館ガリレオ店長・三田たたみさんおすすめの漫画
ダイヤモンドの功罪
「ネガティブな大谷翔平選手のようなキャラが主人公。主人公は純粋に野球がやりたいだけなのに、苦労せずともすぐにいいプレーができてしまうから、いつもチームの仲間が挫折感に打ちのめされてしまうという新しい視点の野球漫画。キラキラした少年漫画ではないのがおもしろいです」
イムリ
「人に勧めたくても勧められない作品。ファンタジーなので作品のオリジナル言語を理解するのに時間がかかるけど、しばらく読み進めるとハマッて戻れない。この漫画には戦争を止められる方法が描かれています。いろんな人生が詰まってて打ちのめされてしまう。迂闊に手を出せない漫画ではあるので、覚悟を持って読んでみてください」
神様がうそをつく。
「絵もきれいだし、なぜ映画化しないんだろうと思っている漫画です。1冊完結なのに涙腺がちぎれるほど泣ける作品。大人びている女の子に寄り添ってあげる転校生の男の子のひと夏の物語です」
「ダイヤモンドの功罪」「神様がうそをつく。」はebookjapanでも読むことができます！
まんがの図書館「ガリレオ」情報
まんがの図書館「ガリレオ」
東京都世田谷区三軒茶屋2-14-10 2F
03-3411-6906
東急田園都市線「三軒茶屋駅」から徒歩約１分。
世田谷通り口から出て、アーケードの下を真っすぐ１００メートルほど進んだ左手、階段上２Fがまんがの図書館ガリレオです。
営業時間
月〜木・日 12:00〜22:00
金・土 12:00〜22:00
利用料金
月～金（祝日除く）
30分ごと250円（300円）
延長料15分毎120円
土・日・祝日
300円（350円）
15分毎120円
※メンバーズカードで50円割引／PC席ご利用には別途50円
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※ページの情報は2024年3月27日時点のものです。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。
