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荒削りで真っ直ぐな演技が心に響く!美 少年の夏ドラマに注目【よしもと芸人が分析】

#美 少年
2021年7月20日 by

こんにちは!芸人であり、放送作家であり、脚本家であり、ライターでもある宮地ケンスケ(ニブンノゴ!)です。

2021年夏ドラマがスタートし、今期はジャニーズ事務所所属の俳優たちがたくさん出演しています。その中でも私が期待しているのは、美 少年が出演する「ザ・ハイスクール ヒーローズ」(テレビ朝日系・7/31スタート)です。

そこで、ジャニーズの俳優を語る連載「Jアクター研究部」第5回目を、美 少年の研究発表の場とさせていただきたいと思います!

「東京B少年」から「Sexy美少年」へ。そして「美 少年」が誕生!

まずは美 少年の歴史を紐解きたいと思います。

2016年に「東京B少年」として5人でユニットを結成。2017年4月に金指一世さんが加わり6人組に。その後、「Sexy美少年」へと改名するも、その2ヶ月後「美 少年」へと再び改名。その後、YouTubeのジャニーズJr.チャンネルにレギュラー出演を果たし、今、メディアに引っ張りだこのグループ、それが美 少年です。

彼らはドラマ出演経験は少ないですが、2020年の夏に出演したドラマ「真夏の少年〜19452020」のインパクトが強烈だったのです。

ドラマファーストで挑んだヒューマンドラマ「真夏の少年〜19452020」

通常、若手ジャニーズ俳優たちのデビュー作は“喧嘩もの”と相場が決まっています。そりゃそうだ。若いから喧嘩のシーンだってキレがあってかっこいい。ストーリーが複雑じゃないから演じる上で壁にぶつかることも少ない。そこでドラマ制作のノウハウを自分の目で見て感じて、成長していくのがジャニーズの“How to”なのです。

この「真夏の少年〜19452020」も1話の冒頭、廃墟の工場での喧嘩シーンから始まります。最初、私も「若手ジャニーズの王道ものだ」そう思いました。けれど……そうではなかったのです。脚本は人気放送作家にして脚本家の樋口卓治さん。樋口さんが美 少年に用意したのはヒューマンドラマでした。内容は日本でいちばん雷が落ちる町、富室町を舞台に、タイムスリップしてきた日本兵と少年たちの交流を描いたひと夏の物語。

アイドルグループの初主演ドラマとなると普通は「俺がいい演技して評価してもらうぞ」とアピール合戦が始まりやすいもの。でも美 少年のメンバーの中にはそういった我の強いタイプはいませんでした。脚本に感銘を受け、このドラマをいいものにしたい「ドラマファースト」で取り組んだことが伺えます。

荒削りでまっすぐな演技が心に響く

タイムスリップしてきた日本兵を演じるのは私の事務所の先輩、博多華丸さん。華丸さんの演技は限りなく自然体。そんな演技にメンバーもリラックスできたのではないかと感じました。

取材時、華丸さんから「真夏の少年〜19452020」の裏話を聞いたのですが、美 少年は時間より早く現場に来て自ら演出の方に指導をお願いしていたそうです。それを聞くと、その惜しみない努力がしっかりドラマに現れていることを感じます。

岩﨑大昇さん、佐藤龍我さん、浮所飛貴さん演じる、見た目はヤンキーなのに中身が残念な「見掛け倒しトリオ」がすごく好感が持てました。メンバーが実際真面目だから、これがまたハマり役。

那須雄登さん演じる生徒会長役も演技に力強さがあり、ドラマにメリハリを生んでいましたし、いちばん驚くのは藤井直樹さんと金指一世さんの兄弟役。もう本物の兄弟にしか見えないのです。それはお互いが「このドラマでは兄弟なんだ」という共通認識がしっかりできていることを証明してくれています。

この中に飛び抜けて演技が上手いメンバーがいたわけではないです。これ、演技がうまい役者が集まってやっていたら、それはまた面白いドラマだったと思います。けれど、この荒削りでまっすぐな演技だからこそ、心に響くものがあった気がします。

美 少年のドラマファーストの思いがあったから、観る人が普段とは違う感動を味わえたのではないでしょうか?

感動をもたらした、美 少年の“本物”の涙

「真夏の少年〜19452020」最終回、日本兵の三平三平(博多華丸)が1945年に戻ることを決意。最後、ひとりひとりに言葉をかけるシーンがあります。美 少年6人の涙がこのドラマがどれだけ大切な体験だったかを教えてくれています。

あの瞬間だけは役ではなく美 少年のメンバーが流した涙だったに違いない。あの涙にもらい泣きした人も多かったのではないしょうか?かくいう私もそのひとり。ここ数年でこんな足並みが揃ったアイドルグループを見たことがありません。ファンのためのドラマではなく、幅広い層にしっかり感動を送れた秀作ドラマでした。

美 少年の役者としての魅力は無添加な演技。誰ひとりとして凝り固まってない。あえて自分達に余白を残し、そのときに得た役者としての経験で瞬時に埋めることができるのです。

浮所飛貴「胸が鳴るのは君のせい」で圧倒的オーラを放つ

6/4に公開された、浮所さん主演の映画「胸が鳴るのは君のせい」を観ました。圧倒的なオーラでしっかり座長を務めていました。

そしてここでも浮所くんの演技は、しっかり無添加でした。世間は演技が上手いとか下手ですぐジャッジしたがるけれど、演技はスポーツじゃないですから。勝ち負けはない。心に残ったのか否か。そういう意味ではしっかり私の心には残りました。

最後、雨のキャンプファイヤーをバックに自分の思いを伝える演技、気持ちをしっかり作り込んでいました。ドラマの肝だというシーンでとんでもない集中力を発揮できる人なのだと気づきました。

美 少年が再び6人で主演を果たすドラマ「ザ・ハイスクールヒーローズ」を期待せずにはいられません!

また美 少年がグループ一丸となって視聴者をあっと驚かす作品になることでしょう。

 

ニブンノゴ! 宮地ケンスケ(みやじけんすけ)

芸人・構成作家。1976年生まれ、高知県出身。趣味はドラマ鑑賞、ジャニーズのチェック、体を鍛えること。

写真:岡村大輔

※ページの情報は2021年7月20日時点のものです。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。


宮地ケンスケ(ニブンノゴ!)

芸人・構成作家。1976年生まれ、高知県出身。 趣味はドラマ鑑賞、ジャニーズのチェック、体を鍛えること。

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