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「漂着者」海と交わっているかのような斎藤工の裸体…光沢感が◎【辛酸なめ子コラム】

#辛酸なめ子 #斎藤工
2021年7月29日 by

斎藤工さん、白石麻衣さんが出演し、企画、原作、脚本を秋元康さんがつとめる、前代未聞の新感覚ドラマ「漂着者」がスタートしました。

斎藤工さん演じる、記憶をなくした全裸の謎の男・ヘミングウェイは一体何者なのか?

コラムニストの辛酸なめ子さんも「漂着者」の第1話を視聴したのだとか。その感想をお話いただきました。

初回は「どうしても全裸で登場したかった」

斎藤工が主演を務める金曜ナイトドラマ「漂着者」は、金曜の夜に見るのにはぴったりな、けだるい裸体から始まりました。

新潟の海岸を散歩していた女子高生3人組が、「あれ人っぽくない?」「溺れた人系?」と目にとめたのは倒れている全裸男性。半ば海に浸かった状態でうつぶせの全裸姿が視界に飛び込んできます。斎藤工演じる、記憶をなくした正体不明の漂着者なのですが、その裸体が一瞬映っただけでも、フェロモンを感じさせるエロさ。適度に日焼けした肌には光沢感があり、マッチョすぎないなだらかな背面は、吸い付くような質感です。まるで海と交わっているかのような体勢。経験値の高さを漂わせる裸体でした。

ちなみにインスタライブで斎藤工本人が語ったところによると、「どうしても全裸で登場したかった」そうです。横たわっていたら体の節々の溝にたくさんの生命体が入ってきて「ヤドカリの宿になりかけた」とか。それでも微動だにしない漂着者役で、さすがのプロ意識に感動。全裸シーンがクランクインだったとか。機械でトレーニングするのも控えていたそうで、だからこそあのなまめかしさが実現したのでしょう。

謎の男・ヘミングウェイはイケメン救世主なのか?

ドラマの中で、全裸で発見された漂着者は、女子高生たちに「勝者には何もやるな」と、謎の言葉を発します。この言葉はヘミングウェイ短編集のタイトルにもなっていて「あきらめの境地に達した男の絶望」が語られている内容だとか。意外と文学的なドラマです。絶望と言われると、場所が場所だけに北朝鮮から漂着したのかもしれない……と想像力がかき立てられます。

ちなみに冒頭に出てきた「見よ、彼は雲にのり来られる。すべての目が彼を見つめる。彼を突き刺した者たちを含めて」という謎めいた詩は、聖書「ヨハネの黙示録」に収録されています。「彼」とはおそらく主イエス・キリストのこと。ドラマの主人公は、イエス・キリストになぞらえられるほどのすごい人なのでしょうか。肖像画に描かれたイエス・キリストもかっこいいので、同じくイケメン救世主かもしれない漂着者に期待が高まります。

漂着者は記憶を失っていて、担当医の国原栄一(船越英一郎)に問いかけられても名前すら思い出せません。発見した女子高生たちは「#イケメン全裸漂着者」とハッシュタグをつけてSNSに投稿。ヒゲがボウボウで髪が伸びきった姿でも隠せない眼力と端正な顔立ちです。その動画がバズッて、前述の謎めいたセリフが「ヘミングウェイの言葉」と指摘されたので、彼は以降ヘミングウェイというニックネームで呼ばれることに。医師は、何か思い出したらメモを取るようにとスケッチブックを手渡します。

白石麻衣の美しさと透明感…まさに救世主!?

全裸の次は、病院のチェックのパジャマと、ワイルドなイケメンとのギャップがインパクトあります。最初は無表情だった彼も、女子高生にスマホを向けられると「ヘミングウェイです。誰か私のこと知りませんか?」と手を振ったり、愛想を見せるように。「イケメンしか勝たん」などとSNSに書かれて盛り上がっていました。しかし一向に彼を知る人や情報が出てこなくて、謎が深まります。

ちょうど近隣では女児の失踪事件や殺人事件が発生していて、物騒な空気です。事件を追う新聞記者の新谷詠美(白石麻衣)が画面に現れると、その美しさと透明感で暗い雰囲気が一変。彼女こそ救世主かもしれません。

ちなみに斎藤工はインタビューで「撮影に入る前は「白」というイメージがぴったりだったのですが、今はもう「白」を通り越して「半透明」までいきましたね。白石さんの周りの空気が浄化されているのを感じるんです」と語っていました。2人が出会い、どのような関係に進展するのかも注目です。

スケッチブックに描く絵で、未来を予知する能力

いっぽうで、ヘミングウェイに新たな才能があることが発見されました。スケッチブックに、「手が勝手に動いた」と描かれた絵が、かなりの画才を感じさせます。まるでシャガールとルドンとピカソを足して割ったような、シュールでファンタジックな絵の数々。実はイケメン漂着者は画家だったのでは?とも思わせられます。しかし世の中に注目されたのは、その絵の予言性でした。彼が描いた絵が、行方不明の女児が発見された場所の風景と酷似していたのです。

ネットで話題になり、訪ねてきた刑事は、自分の姿がスケッチブックに描かれているのを見て驚愕。腹部にこぼしたコーヒーのシミがすでに描かれていたのです。新聞記者の新谷詠美も、彼にガラスの破片がバッグに入っているから気を付けるように言われ、実際にコッブの破片が入っているのを見て驚いていました。

もしかしたら人を救う方向に彼の超能力は生かされるのかも……と期待を抱かせますが、病院内で彼を見た大学教授が恐怖に怯えて、その後自殺したりして不穏な雰囲気です。能力者であるヘミングウェイは人々を導く救世主なのか、それともノストラダムスの大予言に書かれていたような悪の大魔王なのか……。今後のストーリーで明らかになっていくのでしょう。とりあえず、画面で全裸を拝めたのは、多くの女性にとって癒しになっていそうです。

「下の名前で呼んでいいですか?」から始まる恋の予感!?

予言なのかナンパなのかわからなかったのが、ヘミングウェイが取材に訪れた新谷詠美に言い放った意味深なセリフ。「新谷さん、下の名前呼んでもいいですか」「どうして?」「そのうちそう呼ぶようになる気がするから」「詠美……」というくだりです。今までさんざん予言の能力を見せられたのでかなりの説得力が。テンション低めにつぶやいていたのも、心の隙間に入ってくる感じです。実際、新谷詠美はその後ヘミングウェイの写真を見たりして少しときめいているようでした。

彼の絵や言葉は予言なのか、それとも現実を引き寄せるテクニックなのでしょうか。行方不明女児に関しても、ヘミングウェイは「正確に言うとわたしがたまたま描いた絵の場所に彼女がいたと言うことです」と、気になることを語っていました。まるで彼が女児の動きをコントロールしていたかのようです。

今後、スケッチブックに新谷詠美とのデートの絵とか描かれていたら、それも現実に? そんな展開だと違うドラマになってしまいそうですが、この2人はいずれ親しい関係になっていきそうです。予言も何も能力がないですが、スケッチブックに叶えたい夢を描くのは良いかもしれない、とヒントをもらったドラマでした。

「漂着者」は動画配信サイト ABEMAプレミアム で視聴することができます!

※ページの情報は2021年7月29日時点のものです。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。

辛酸 なめ子

漫画家・コラムニスト 武蔵野美術大学短期大学部デザイン学科卒。雑誌連載、執筆活動の合間を縫ってテレビ出演も。

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