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実は苦労人のキスマイ玉森裕太!「ボス恋」ハグの絶妙な演じ分けで胸キュン職人に!【よしもと芸人が分析】

#玉森裕太
2021年3月9日 by

こんにちは!芸人であり、放送作家であり、脚本家であり、ライターでもある宮地ケンスケ(ニブンノゴ!)です。

肩書きの渋滞感が否めないですが、もし許されるなら新たな肩書きを追加したいところ。その肩書きとは……「ジャニーズアクター研究家」!!実は、私20年近くもジャニーズタレントの俳優業を追っています。そしてこの度、TVマガでジャニーズを語る新連載「Jアクター研究部」が始まります!

そもそも、私がジャニーズタレント俳優業を追うきっかけになったのは1998年。芸歴2年目の私は「ニート」でした。時間潰しでテレビをつけると「8時だJ」が放送していました。年下の男の子がゴールデン帯で歌にダンスにバラエティに奮闘していて……ニートの私にとって青天の霹靂。いや、ここは青いイナズマが落ちたと言わせてもらいます。

「年下の人間が死ぬ気で頑張っているのに俺は何やってんだ?」目標を見失いかけた私は「8時だJ」で闘魂注入してもらい次の日から人が変わったようにネタを作りました。「8時だJ」を観ていなかったら、芸人で飯を食べられることはなかったと思います。

それではいよいよ、本題スタート!(前書き、長っ!笑)「Jアクター研究部」初回は、今語らないでいつ語る!?というKis-My-Ft2玉森裕太さんについてお話しします。

苦労人の過去を持つ玉森裕太。甘いだけじゃない!ビターな苦味もまとう

玉森さんは今クールの人気ドラマ「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」の潤之介役で話題を独占中!容姿もさることながら、優しく人懐っこいキャラクターを見事に演じきっていますね。この子犬系男子・潤之介役が世間の話題になるのが非常に早かった。芸能界には、子犬系男子の男前は山のようにいますね。だけど、玉森さんの子犬系演技はただ甘いだけでなく、ビターな苦味が香る。この苦味は彼のジャニーズで培った経験や苦労ではないかと私は思います。

玉森さんは2004年に舞台デビューを果たしました。その後、トントン拍子にスターダムを駆け上がった訳ではなく、しばらく舞台中心の活動が続き、初めての舞台主演を飾ったのも5年後の2009年。Kis-My-Ft2のデビューもその2年後の2011年と時間がかかっています。ジャニーズの中でも苦労人の部類に入るはずです。

玉森裕太、なかなか演技が評価されない低迷期も

その後、日本でも大ヒットした韓流ドラマ「美男ですね」のリメイク作に抜擢されました。当時は話題になりましたが、あえて辛口なことを言うと本家の韓流ドラマには足元にも及ばなかった。プレッシャーももちろんあったと思いますが、演者達の演技のりきみがすごかった印象でした。そもそもこの時期のTBSドラマは浮ついていたように感じます。(今では考えられないけれど)ヒット作のカバーを大切にするがあまり、本来の玉森さんの良さが発揮できていませんでした。

その後、玉森さんは、いくつかのドラマに出演し、いい芝居をしていましたが注目されるまでには至りませんでした。私は、歯痒かった、演技スキルがすごいのに、それに気づかない世間が本当に歯痒かったです。

「グランメゾン東京」ジャニーズのバーター扱いをはねのける存在感

しかし、2019年、玉森さんの演技に熱い視線が集まります!そのドラマは「グランメゾン東京」。そう木村拓哉さん主演の大ヒットドラマ。共演者に鈴木京香さん、沢村一樹さん、及川光博さんと一流の演技派ばかり。

私はキャストを知ったとき、玉森さんはこの一流の役者を前に仕事をさせてもらえないだろうと思っていました。ですが、彼はその予想を180度ひっくり返します。そのひっくり返され方は「巨人の星」の星一徹のちゃぶ台くらいの勢いでした。

一流に全く引けを取らない演技力。しかも、その役どころが木村拓哉さん演じる尾花夏樹が3つ星レストランを追放されるきっかけになったり、その後、尾花の店で働くもライバル店のシェフにヘッドハンティングされる平古祥平という重要な人物。

ドラマの中での重要な人物は、視聴者にどれだけ印象を残せるかが重要。しかし、残念ながら色眼鏡をかけてドラマを観る人がいます。「ジャニーズのタレントでしょ?」とか「バーターでしょ?」とか。

過去の玉森さんなら、この色眼鏡の標的になることも多かった。だけど「グランメゾン東京」で玉森さんは、その色眼鏡のほとんどを木っ端微塵にしたと言っても過言ではありません。

想像を超える“表情の演技”で視聴者に語りかける

玉森さんは、この作品に向けて料理の勉強をしたと何かの記事で見ましたが、プロの料理人のような動きに、このドラマに懸けている思いが手に取るようにわかりました。

そして演技面。普通だったら爪痕を残そうと肩に力が入るはず。音楽で例えるなら流行りのJ-POPのようにインパクトがあるイントロから始まり、センセーショナルなサビに向かっていく演技をしてくるものです。けれど、玉森さんは終始、クラシックのような身も心も穏やかにさせるような演技をみせてくれたのでした。それは圧巻の一言。

特に私がこのドラマで印象に残っているシーンは、ライバル店のgakuにヘッドハンティングされた直後、市場でグランメゾン東京のメンバーとgakuメンバーが鉢合わせになるところです。この時、玉森さんの表情の演技が最高でした。

この時点では寝返ったという展開で話は進んでいるのですが、玉森さんは表情の演技で視聴者に無言の主張のようなメッセージを送ってきたんです。「なぜ、私はgakuにきたのか。これを裏切り行為と思っていますか?」顔がそう語っているようでした。

経験の浅い役者なら、単純に“寝返りましたよ”という表情をすると思うのです。でも、玉森さんは二手も三手も先を読んだ“表情で語る”という演技を見せた。この時、玉森裕太が殻を破った音が聞こえました。

その証拠に玉森さんは、ザテレビジョンドラマアカデミー賞とTV LIFE年間ドラマ大賞の助演男優賞を受賞しています。

ハグの絶妙な演じ分けで、胸キュンを爆発させるテクニック

そして、俳優として完全に波に乗った状態で、「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」への出演です。

1話の初登場シーンからただならぬオーラを放出させていました。上白石萌音さんが演じる奈未が、ペンキ塗りたてと知らずにベンチに座ろうとした瞬間、止めようと腕を引っ張ったシーンを覚えていますか?普通ならここで抱きしめると思うんです。

しかし、玉森さんが演じたのは、ペンキがつかないようにと手を差し出したら、力が入りすぎて思わず奈未が胸に飛び込んでしまったという展開。

「抱きしめる」と「抱きしめたように見えた」では大きな違い。そうしたほうが、抱きしめるより圧倒的なパワーを持った胸キュンシーンになることを理解しているのです。玉森さんのただの男前だけじゃない演技にみなさんも納得いったのではないでしょうか?

前の話題に戻りますが、玉森さんから香るビターな苦味の演技は男性をも味方につけると思います。ただただ甘いイケメン俳優は男性にとって「もういいよ!」と感じることが多々あります。でも玉森さんの苦味はドラマ好きの男性に間違いなく響くものがあり中毒性を含んでいると思うのです。

「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」のワンシーンで、玉森さんが「俺の1番を2番にするなんてありえない」というセリフを言います。多分ですがセリフを発した時間帯に何百万人の悲鳴が上がったことでしょう(笑)私の家でも妻が「キャーーー!!」と悲鳴をあげていましたし、その横で私も「キャーーー!!」と声をあげていました(笑)

夫婦揃って悲鳴をあげたのはワールドカップ予選の試合を観た時以来です。でもそうやって性別関係なくドキドキさせられるのはすごいこと。そういった点でも、今後玉森さんは老若男女を虜にしてしまう俳優になっていくのだと私は思います。

 

ニブンノゴ! 宮地ケンスケ(みやじけんすけ)

芸人・構成作家。1976年生まれ、高知県出身。趣味はドラマ鑑賞、ジャニーズのチェック、体を鍛えること。

 

写真:岡村大輔

※ページの情報は2021年3月9日時点のものです。最新の配信状況は動画配信サイトにてご確認ください。


宮地ケンスケ(ニブンノゴ!)

芸人・構成作家。1976年生まれ、高知県出身。 趣味はドラマ鑑賞、ジャニーズのチェック、体を鍛えること。

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