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日々進化するキンプリ髙橋海人!大きな瞳は役者として吉or凶?【よしもと芸人が分析】

#宮地ケンスケ #高橋海人
2023年12月19日 by
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こんにちは!芸人であり、放送作家であり、脚本家であり、ライターでもある宮地ケンスケ(ニブンノゴ!)です。

TVマガでジャニーズの俳優を語る連載「Jアクター研究部」の第4回目。今回深堀りしたいジャニーズアクターは髙橋海人さんです。言わずと知れた大人気グループKing & Prince(以下 キンプリと表記)のメンバーのひとり。

デビュー当時はなにかと平野紫耀さんが取り沙汰されることが多かった印象がありましたが、2020年あたりから他のメンバーの活躍も目立つようになってきました。

私の印象を言うと、キンプリは役者としてのスキルが非常に高いメンバーが在籍しています。ただこれが、はじめから演技が上手かったというわけではなく、出演するたびに最大限の努力をして、それが力となり演技に厚みが増していっているように思えます。

その力が絶賛モリモリ中なのが髙橋さんなのです。

大きな瞳からさまざまな感情を発信

髙橋さんは放送中の「ドラゴン桜」で東大専科に属する瀬戸輝役で熱演しています。髙橋さんの役者としての魅力はズバリ「目のチカラ」。吸い込まれそうな大きな瞳…ですが役者にとって、大きな瞳は「演技をやかましくする」と言う方もいます。目が大きいとどうしてもいいも悪いも目立ってしまいますし、細かい演技の時に邪魔になるなんてこともあるんだろうなと。ですが彼は瞳が大きい分、瞳でさまざまな感情を発信してくるのです。

スマホの容量で例えるなら16GBと128GB。情報や音楽、動画の多くを収められるのは断然128GBですよね? そういうことなんです!(いや、どういうこと?というお声は受け付けません 笑)

爪痕を残すと挑んだ、演技派・林遣都との対峙シーン

私は、髙橋さんが役者としての大きな起点になった作品はドラマ「姉ちゃんの恋人」だと思います。有村架純さん主演の作品で、事故で両親を亡くした主人公・桃子(有村架純)は、女手一つで3人の弟を養うため奮闘していく中、運命の人と巡り合うというラブストーリー。

髙橋さんは長男だけど甘えん坊な和輝を演じていました。とても爽やかな演技が心地よかったんですが、たくさん出てきている若手ジャニーズの一人という印象でしかなかった。しかし7話で髙橋さんはターニングポイントと言えるシーンを迎えます。

それは、姉の恋人の林遣都さん演じる真人の職場に一人で訪れるシーン。髙橋さんもインタビューで「絶対に爪痕残してやる」と言っていたように、彼の演技の全集中がそこにはありました。

このシーンに他の役者はいません。まさに1対1。しかも相手は演技派俳優・林遣都さん。下手な芝居をしたら全て自分に返ってくることになりかねません。髙橋さんは和輝役をしっかり自分の内側にインストールして挑んでいました。

「大事な姉の恋を全力で応援しています。だから、悲しませないでください」という想いを、言葉だけでなく体全体で表現していたのです。潤んだ瞳がとても印象的で、このシーンを見たときに、髙橋海人の役者としての成長痛の音が聞こえた気がしました。

8話、9話は姉の親友・みゆき(奈緒)との恋の展開などもあり、7〜9話で視聴者に大きなインパクトを与えました。この作品で髙橋さんがただものではないと知ることができました。

365日かけて「ドラゴン桜」瀬戸輝役を見事にインストール

そして、今放送中の「ドラゴン桜」です。去年の4月に放送予定だったのがコロナの影響で1年延期になったドラマ。

ここからは私の考察でしかありませんが、髙橋さんは延期になった1年、このドラマのことを忘れた日なんてなかったはず。ひたすら瀬戸輝と365日向き合ってきた、その365日がそのまま演技で爆発していると思えて仕方がないのです。

髙橋さんの過去の出演作品は爽やかな好青年役が多かったのですが、今回は落第生役。今までのイメージを見事に脱ぎ捨て、落ちこぼれた人間特有の心の影をしっかり作り込んで挑んでいました。

これまで演じてきた優等生のようなキラキラした髙橋さんはいません。今回いちばん驚かされたのは、大きな瞳で暗く深い闇を作りあげていたこと。彼は瞳のワット数をも変えてきた。人によってはデメリットと言われる大きな瞳を逆に武器化したのです。

1話からどのキャストよりも仕上げてきていた。キンプリという大きな看板すらも彼はきれいに畳んでしまっていたのです。

特に印象的だったシーンは4話目。東大受験に向けて勉強したい、けれど店の借金があるからそれどころではない。そして瀬戸は勉強を諦めてアルバイトを選ぶ。

そんな時、阿部寛さん演じる桜木がやってきて「違法な利子をとっていた金融屋はこっちでカタをつけた、勉強できない理由はこれでなくなった」と告げられると、涙し「勉強をしたい」と訴えるシーン。自分の感情をコントロールできず涙腺が崩壊して大粒の涙を流す瀬戸に拍手を送らずにはいられませんでした。

新たに挑む役でいっぱいいっぱいになることもなく、しっかり瀬戸の感情を作りあげてきた髙橋海人の成長痛の音がまた聞こえました。

このシーンもまた一流の役者の阿部寛さんとの1対1。髙橋さんは相手が一流であればあるほど力を遺憾なく発揮するのかもしれません。このシーンはSNSでも話題になっていましたが、「そりゃなるだろうなぁ」と思ってしまいました。

ホップ・ステップ・ジャンプが期待できる!役者・髙橋海人

「姉ちゃんの恋人」では明るく甘えん坊の長男、そして放送中の「ドラゴン桜」では落第生。こんな対照的な役を見事に演じ分けることができる髙橋さんは今年22歳。今後は大人としての役も増えてくるはず。その度に現状に満足せず、役と向き合い努力をし、また私たちに成長痛の音を聞かせてくれることでしょう。

「姉ちゃんの恋人」で“ホップ”「ドラゴン桜」で“ステップ”をした髙橋さん、次の作品で我々の期待以上の“ジャンプ”を魅せてくれそうで…楽しみで仕方ありません。

ニブンノゴ! 宮地ケンスケ(みやじけんすけ)

芸人・構成作家。1976年生まれ、高知県出身。趣味はドラマ鑑賞、ジャニーズのチェック、体を鍛えること。

写真:岡村大輔

※ページの情報は2023年12月19日時点のものです。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。

宮地ケンスケ(ニブンノゴ!)

芸人・構成作家。1976年生まれ、高知県出身。 趣味はドラマ鑑賞、ジャニーズのチェック、体を鍛えること。

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